独自の「マイクロフルフィルメント」ネットワークを運営し、市販薬、ベビーフード、アルコールなどを30分以内に届けることを約束している米国のスタートアップGoPuffが、英国のFancy Deliveryの買収に向けて交渉をしていることがTechCrunchにより明らかになった。
情報筋によると、買収の条件はまだ具体化されておらず、また買収自体もまだ実現していないという。しかし、早ければ数週間以内に発表があるかもしれない。GoPuffはコメントを拒否しており、Fancyの創業者も情報を明かしていない。
2020年末にローンチしたFancyは現在、英国の4都市で事業を展開しており、シリコンバレーのアクセラレーターY Combinatorの卒業生でもある。その事業モデルは潜在的な買い手と驚くほどよく似ており、小さなgooPuffと表現する人もいる。この2社は完全に垂直統合されており、それぞれが独自のドライバーと契約し、オンライン注文やハイパーローカル配送に特化して設計されたマイクロフィルメントセンター(「ダークストア」と呼ばれることもある)を運営している。
戦略的にはFancyの買収は相性が良さそうで、注目すべきはgoPuffがゼロから始めるのではなく、新興のローカルプレイヤーを買収することで英国に進出しようとしていることを示している点だ。情報筋によると、FancyはFancyブランドとして運営を継続し、goPuffは雇用やフルフィルメントセンターの追加開設など、成長のための投資を行う意向があるという。またある情報筋はTechCrunchに、今回の買収はすべて株式取引で行われるだろうと伝えている。
GoPuffは最近39億ドル(約4110億円)の評価を受け、これまでに13億5000万ドル(約1420億円)の資金を調達している(支援企業にはAccel、D 1 Capital Partners、Luxor Capital、SoftBank Vision Fundなどが含まれる)。同社はすでに米国の500都市で事業を展開しており、最近ではアルコール関連のBevMoを買収した。
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一方、ヨーロッパではgoPuffの垂直統合モデルにインスパイアされたスタートアップが続々と誕生している。ベルリンのGorillas、ロンドンのDijaとWeezy、フランスのCajooなどだが、これらはいずれも生鮮食品や食料品に重点を置いていると主張しており、利益率が厳しいのは間違いない。またステルス状態にあるが、より利益率の高いコンビニエンスストアの提供に力を入れているZappのようなスタートアップもある。
カテゴリー:シェアリングエコノミー
タグ:goPuff、Fancy、買収、フードデリバリー
画像クレジット:Fancy Delivery
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(文:Steve O’Hear、翻訳:塚本直樹 / Twitter)