一橋大出身の起業家を支援する如水ベンチャーズが1号ファンドを設立

左から如水ベンチャーズ パートナー 郡裕一氏、フィル・カンパニー創業者 高橋 信彰氏、ストライク代表取締役社長 荒井邦彦氏、如水ベンチャーズパートナー 赤松典昭氏

如水ベンチャーズは6月10日、一橋大学生および同大卒業生の起業家を支援する1号ファンドを設立したことを明らかにした。

まずは1億円規模のファンドとして運用を開始し、創業者・役員に一橋大学生、卒業生が含まれるスタートアップに対して1社あたり500~3000万円を出資する。

一橋大出身者には各業界で活躍する起業家や経営者も多いが、業界・世代をまたいだ繋がりやOBOGの経営者が若手起業家を支援する仕組みなどが十分に整っている状況ではなく、結果として先輩が後輩をサポートしたくても個人レベルでは限界があったという。そこで生まれたのが、一橋大学出身者から集めた資金を後輩起業家のスタートアップに投資する如水ベンチャーズだ。

特徴は資金だけでなく、バラエティ豊かなOBOGの支援者やパートナーによる実践的なメンタリング、事業開発サポートを提供すること。以前紹介した東大創業者の会応援ファンドと近しい部分も多いが、如水ベンチャーズでは「一橋大学出身の起業家たちにとってOBOGとのネットワークが強固であるコミュニティの形成が重要だと思っており、そこに注力していきたい」という思いがあり、リアルイベントの開催にも力を入れていくそうだ。

今回の1号ファンドにはストライク代表取締役社長の荒井邦彦氏やフィル・カンパニー創業者の高橋信彰氏、ことでんグループ代表の真鍋康正氏を含む複数名の個人投資家が出資者として名を連ねる。冒頭でも触れた通りファンドサイズは1億円からのスタートとなるが、今後も出資者の追加とともに増額を予定しているという。

また出資者とは別にレアジョブ創業者の加藤智久氏やfreee代表取締役の佐々木大輔氏など、先輩起業家や各ジャンルのプロフェッショナルが支援者として参画する(以下は支援者の一部)。

  • 相川光生氏(KMアドバイザーズ代表取締役 公認会計士)
  • 伊藤彰浩氏(アクリー 創業者 /ウィステリア代表取締役)
  • 岡田奈津子氏(カスタマーサクセスコンサルタント)
  • 小椋一宏氏(HENNGE代表取締役)
  • 加藤智久氏(レアジョブ創業者)
  • 加藤広晃氏(ポート取締役 / 加藤公認会計士事務所 所長)
  • 佐々木大輔氏(freee代表取締役)
  • 佐藤有紀氏(創・佐藤法律事務所 弁護士 / ニューヨーク弁護士)
  • 寺島有紀氏(寺島戦略社会保険労務士事務所 所長 / 社会保険労務士)
  • 冨田和成氏(ZUU 代表取締役)
  • 成田博之氏(SEESAW 取締役)

ちなみに如水ベンチャーズのパートナーを務める赤松典昭氏と郡裕一氏も一橋大学のOBだ。

赤松氏はフューチャーベンチャーキャピタルで執行役員管理部長なども務めた後、2018年にFinTechスタートアップのカンムにジョイン。郡氏もウェブマーケティングツールなどを手がけるエフ・コードを経て、自身で創業したOtsumuでの事業開発やアクセラレータ支援を担い、SaaSとAIに特化したVCファンドを立ち上げるなど、両者ともにVCやスタートアップでの現場経験がある。

出資額は非公開ながら、すでに1号案件として弁護士保険を提供するフェリクス少額短期保険へと出資済み。6月13日には起業家やこれから起業を目指す一橋大学生・卒業生・教員とOBサポーターを繋ぐ如水アントレプレナーサミットを開催する予定だ。

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TechCrunch Japan

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