バックオフィス業務効率化のソリューションを提供しているfreeeは11月6日、同社のクラウド型人事労務ソフト「人事労務freee」がビジネスコラボレーションツール「Slack」との連携を開始したことを発表した。
人事労務freeeは10万事業所以上が利用する、給与計算や労務管理を大幅に効率化するHRプラットフォーム。給与明細作成や年末調整、入社手続きから勤怠管理まで対応している。同社はこれまでにも「クラウド会計ソフトfreee」とSlackの連携を発表していたが、今回発表された人事労務freeeとの連携によりさらなる「人事労務領域での利便性向上」が実現されるという。
人事労務freeeとSlackの連携で可能になることは以下のとおりだ。
- Slackで勤怠打刻を行い、人事労務freeeに反映させる
- 人事労務freee上の月次勤怠情報をSlackで参照する
- 給与明細の発行通知をSlackで受け取る
- 年末調整に関連した人事労務freee上の入力ステータスに応じてSlackで通知を送る
多くの労務担当者は給与計算前に従業員に勤怠を入力してもらうことに時間がかかると頭を抱えていた。だが今回の連携により日本でも多くの従業員が使っているであろうSlackから「出勤」や「退勤」「休憩開始・終了」などの勤怠打刻を簡単に行うことができるようになるため、入力漏れの防止につながることが見込める。それにより、労務担当者は僕みたいに(笑)勤怠打刻を失念する従業員に対して入力をリマインドする頻度が少なからず減るため、「締め日に間に合うように給与計算できる」など業務の軽減や効率化につながる。
また、連携では勤怠管理だけでなく年末調整の情報管理も効率化。年末調整では労務担当者が全従業員の情報を一斉に集める必要があるし、何せ“年に一度のイベント”のため、従業員から不明点などに関する問い合わせが殺到することも想定できるだろう。ミスや勘違いを防ぐためにも“密なコミュニケーションが”必要となってくるわけだ。今回の連携により必要情報の入力依頼などの通知をSlackで送ることが可能となるので、労務担当者はよりスムーズに年末調整作業を終えることができる。
freeeは今回の発表に際し、「今後も“オープンプラットフォーム戦略”のもと、APIを活用した外部サービスとの連携を強化していく」とコメントしている。
Slackの日本語版がリリースされたのは2017年の11月17日。その日に開催されていた「TechCrunch Tokyo 2017」に同社CTOのCal Henderson氏が登壇し、ローンチを発表した。報道によると2018年6月の時点で日本におけるSlackのDAU数は50万以上で世界2位。外部との連携などを通じて日本でもより“必要不可欠”なツールになっていくであろうSlackから今後も目が離せない。