オンラインアシスタントサービス「CasterBiz(キャスタービズ)」などを展開するキャスターは9月25日、新しい働き方に特化した求人サイト「REWORK」のベータ版をリリースした。
REWORKでは新しい働き方として「リモートワーク」「時短勤務」「副業」「フリーランス」の4つに着目。いずれかの条件に当てはまる求人のみを掲載するのが特徴だ。
掲載費用は月額5万円(税別)で、掲載できる求人数は無制限。ベータ版期間は1つの求人に限り、1ヶ月間無料で掲載できる。キャスターではCasterBizなどを提供してきたノウハウを活かし、初めてリモートワークを導入する企業向けに業務設計や運用支援も行っていく。
新しい働き方を求める人からの応募が殺到
オンラインアシスタントサービスを運営するキャスターが求人サイトをリリースする背景には、新しい働き方を求める人からの応募が殺到している現状があるという。
「CasterBizには多い月だと月間で1000件ほどの応募がある。ただCasterBizの場合は勤務時間の指定(9時〜18時)があるなどハードルが高い。(派遣社員として在宅ワーク可能な)『在宅派遣』や(デザインエージェンシーの)『Remote Style』といった別サービスも運営しているが、それでも条件に合致しない人も多く、新しい選択肢が必要だと考えた」(キャスター代表取締役の中川祥太氏)
地方在住者からの応募が多く、割合は「地方が7割、都内が3割ほど」とのこと。東京水準の給料設定のため、在宅勤務・リモート勤務に変わるのに現職より給料があがる場合も珍しくない。そのため現在働いていて、新しい働き方への転職目的で応募してくる人も多い。
中川氏が語ったように、キャスターではCasterBiz以外にも複数のサービスを提供している。Remote Styleもクライアント企業や求職者のニーズに応える新たな手段として、5月にリリースしたものだ。これらのサービスの導入企業社数は合計で約350社ほどになるが、サービスの成長以上に求職者からの応募が増えているという。
企業の成功体験を作る
今回リリースしたREWORKは、勤務時間や勤務場所、雇用形態などがフレキシブルな求人が集まるサイトだ。最近「フルリモートOK」「副業可」「週3で時短OK」などの求人も少しずつ目にする機会が増えたが、これらの働き方に限定して掲載しているサイトは珍しい。一方でサイト自体は非常にシンプルな作りで、従来の求人サイトと根本は変わらないという。
「『リモートワークを当たり前にする』というミッションのもと、一貫してやり続けるだけ。既存のCasterBizなど現在提供しているサービスだけだと限定的になってしまうので、幅を広げる手段の1つがREWORK。(他サイトなど)外部の環境を気にして始めたというよりも、新しい働き方で仕事をしたいというニーズに応えるべく始めた」(中川氏)
すでに新しい働き方に挑戦したいという人が多数集まっているからこそ求職者のニーズを汲み取ったサービスが作れるし、掲載企業にってもも求める人材を確保できる可能性がある。
今後新しい働き方をさらに広めていくためには「企業側の成功体験」が必要だというのが中川氏の見解だ。
「企業が新しい働き方を採用することで、優秀な人材が確保できたり事業が成長したりといった経験をすることが必要。これからの時代では新しい働き方のほうが生産性が高い、そこに予算を投下しないとどうしようもない、と感じてもらえるようにしていきたい」(中川氏)
REWORKではリモートワークを初めて導入する企業に対して、人事制度の設計やオペレーションの構築といったキャスターが持つノウハウも提供しながら新しい働き方を広めていくという。