商用宇宙産業は、新しいロケットやそれらに関連する機材の開発では、偉大な仕事を成し遂げている。しかし宇宙服に関しては選択肢があまり存在していなかった。これまでは。ボーイングはそのStarliner機に搭乗する宇宙飛行士が着用する宇宙服を公開した。既存のものに比べて、大いなる改良が施されているもののように見える。
元宇宙飛行士で現在はボーイングのStarliner Crew and Mission Systemsを率いるChris Fergusonは、昨日(米国時間25日)カメラの前でその宇宙服を披露した 。
これは船外活動を行うためのものではなく、宇宙飛行士が打ち上げ段階から宇宙ステーションへ到着するまで、あるいはその逆の場合に着用されるものだ。それでも気密性と、極端な温度、高真空、宇宙放射線だけに限らないその他の「極限」状況への耐性は必要とされる。しかし、間違いなく、1990年代以降NASAが作っている、明るいオレンジ色のAdvanced Crew Escape Suitsには改善の余地があったのだ。
「私たちは宇宙服をシンプルなものにしました」とFergusonはボーイングのビデオの中で述べている。「これまで宇宙飛行士たちは、太い首のリングを有する比較的かさばる重いスーツを着ていました。しかしこの年月の間に、私たちはそのリングは不要であることがわかりました」。
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NASAの宇宙服が30ポンド(約13.6キロ)あるのに対して「ボーイングブルー」スーツの重量は12ポンド(約5.4キロ)であり、よりコンパクトでかつ多くの機能を有している。内部はより涼しく、より柔軟で、通信機器はヘルメットに埋められていて、大きな金属の首のリングは存在していない。その代わりにヘルメットはジッパーで装着され、使っていない時には、フードのように後ろに垂れ下がるようになっている。
リーボックによってデザインされた靴は、ブーツと言うよりも大きなソフトランニングシューズのようだ、そして手袋には21世紀に於いて最も重要な機能が備わっている:タッチスクリーンを操作できるのだ。
ボーイング社は、2018年にはそのStarliner CST-100ロケットに最初の商用乗組員を搭乗させる予定だが、その際にはこの宇宙服が着用されることになる。
ということで、目下の疑問は、SpaceXは果たして更にクールな宇宙服でボーイングを巻き返すのだろうかということだ。その答は程なく分かることだろう。なにしろSpaceXはボーイングがスポットライトを独占し続けることを許さない連中だからだ。
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(翻訳:Sako)