国産植物肉開発のDAIZが総額6.5億円調達、年間3000トンの生産能力拡充を目指す

大豆由来の植物肉原料(ミラクルチップ)を開発・製造するDAIZは5月18日、シリーズAラウンドで総額6.5億円の資金調達を実施したことを明らかにした。第三者割当増資による調達で、引受先は農林漁業成長産業化支援機構(A-FIVE)、三菱UFJキャピタルをはじめとする5社。同社の計調達額は12億円となる。

同社は今回調達した資金を、ミラクルチップの生産体制の拡大と研究開発の強化に使うとのこと。生産体制については、特許技術「落合式ハイプレッシャー法」を採用して、植物肉原料生産ラインを拡充する。研究開発については、本物の肉の味に近づけるためにAIプロファイング技術の開発を進める。生産体制の強化と研究開発により、ミラクルチップを生産能力を年間3000トンに引き上げることを目標とする。

DAIZは2015年設立のスタートアップ。大豆由来の植物肉原料の開発、製造、そして植物肉原料を用いた食品の開発、製造および販売を行っている。味と食感に残る違和感、大豆特有の青臭さや油臭さ、肉に見劣りする機能性といった大豆ミートの課題をを解決し、植物肉の普及を目指している。

落合式ハイプレッシャー法とは、大豆の発芽中に、酸素、二酸化炭素、温度、そして水分などの生育条件にプレッシャーを与える栽培方式。酵素が活性化し、遊離アミノ酸量が増加することで、大豆の旨味を引き出せるという。ミラクルチップの成形時においても独自独自の膨化成形技術によって、他の原料や添加物を何も足さずに、肉のような食感を再現できるとしている。同社は、九州大学や京都大学と共同で大豆ミートの研究開発を進めているほか、2020年1月には、冷凍食品大手のニチレイフーズと資本業務提携している。

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TechCrunch Japan

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