大日本印刷が指紋センサー搭載FeliCaカードを開発、2021年度内の製品化を予定

大日本印刷が指紋センサー搭載FeliCaカードを開発、2021年度内の製品化を予定

大日本印刷(DNP)が指紋認証を搭載したFeliCaカードを開発しました。実証実験を重ね、2021年度内の製品化を予定しています。

同カードは、あらかじめ指紋を登録した個人が、登録した指でカード上の指紋センサーに触れながらカードをリーダーにかざすことで、入館や決済を可能とする製品です。

厳格な情報管理や勤務管理に用いる社員証や、高額な残高をチャージした電子マネーカードなどが他人の手に渡っても、指紋による本人認証が通らないため、悪用を防止するメリットがあります。

大日本印刷が指紋センサー搭載FeliCaカードを開発、2021年度内の製品化を予定

大日本印刷が指紋センサー搭載FeliCaカードを開発、2021年度内の製品化を予定

赤丸が指紋センサー

指紋の読み取りにはFeliCaの起電力を利用し、認証もカード内で完結するため、追加の装置やシステム開発は不要。既存のカード運用システムをそのまま利用できます。大規模な導入コストをかけずに、短期間で高セキュリティの環境構築が可能になります。

赤丸が指紋センサー

指紋データはカード内に登録・保存されるため、指紋データを保管するためのサーバー構築も不要。企業側で指紋データを持つ必要がなく、個人情報漏洩のリスクもないといいます。

DNPは同カードの利用例として、下記を挙げています。

  • オフィスや工場のFeliCa対応のセキュリティ機器を導入している拠点に、指紋認証機能付き社員証を導入
  • 個人情報や機密情報取扱者など特定の社員の入退管理や複合機認証を指紋認証で強化
  • マンションなどの住居において指紋認証機能付きFeliCaカードをキー(鍵)として導入し、玄関ドアの防犯性を強化
  • 電子マネー事業者において高額チャージ利用者向けや紛失時などの不正利用防止の付帯サービス

Engadget日本版より転載)

関連記事
アマゾンが手のひらを読み取る生体認証システムの採用店舗を拡大、いずれオフィスや他社店舗にも
プライバシー規約で炎上中のWhatsAppがWeb・デスクトップ版に生体認証オプションを追加
Android用Chromeのオートフィル機能で生体認証が利用可能に
シングルサインオンのOpenAM最新版でSafari 14経由の生体認証ログインを確認、パスワードレス認証が可能に

カテゴリー:セキュリティ
タグ:指紋認証生体認証 / バイオメトリクス大日本印刷 / DNP(企業)FeliCa日本(国・地域)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。