嫌いな勉強をゲームで糖衣してもだめ, Recuriousは子どもの好奇心で進行するゲームを作る

子どもたちの好奇心というものを見直したい、と考えているゲームデベロッパRecuriousが、Greylock Partners(LinkedInのReid Hoffman)が率いる投資ラウンドにより150万ドルを調達したと発表した。

James Miaoが創業したRecuriousは、子どもたちのためのもっと良い教育的ゲームを作りたいと願っている。Miaoによると、子どものための良質なゲームデザインは、まだきわめて少なく、需要を満たしていない。現状は、子ども向けゲームのほとんどが教育にゲームという衣裳を着せているだけだ。それはまるで、子どもの嫌いなブロッコリをチョコレートでコーティングしてるようなもの。

彼の考えでは、子どもたちのゲームをもっとよく考えてデザインし、子どもたちの自発的なモチベーションで学習が進むようにすることが、重要だ。子どもたちが夢中になり、本物の好奇心が芽生え、好奇心が情報への飢えを喚起する…これが本当の学習の道だ。つまり、ゲームで遊びながら子どもたちが本当に学習するとしたら、そこに好奇心があるからなのだ。

同社の最初のタイトルDinoramaは、対象年齢が7〜12歳だ。子どもたちに恐竜パークを作らせ、そして経営させる。つまり、お金の面から見てパークが成功するために、子どもたちはゲームをしながら想像力と創造力を発揮しなければならない。

Dinoramaをプレイしながら子どもたちは、来園者のための演し物を考え、恐竜たちの世話をし、また暴風雨のようなネガティブな要因にも対応しなければならない。そのようにして子どもたちは、収入、支出、節約、修理費用、チケットの売り上げの上がり下がり、などを擬似体験しながら学習していく。

恐竜への給餌もするし、ツアーガイドを雇う、ポップコーンを作って売る、風船をふくらませる、来園者の写真を撮る、パークの掃除や修理をする、来園者を彼らの好きな恐竜のところへ案内する、などなど、いろんなことをする。子どもたちは恐竜に名前を付け、餌を与え、お金を投じてパークを作り、恐竜たちの生活環境を良くする、などのこともする。それはまるで、Farmville+Petsville+恐竜たちだ。

Miaoはこのゲームのねらいを、“子どもたちが自ら進んで、ああしたいこうしたいと思えるような環境を作り、その中で、自然に学習が進むこと”、と語る。子どもたちは、お金を持った起業家になる。そして次々と問題解決に取り組む(雨天対策、餌不足、バスの事故で観光客が来れなくなった、などなど)。

Miaoは前にも、thesixtyoneというゲームスタートアップを創ったことがある。そこでは、インディーの音楽を発見することとゲームの要素をブレンドした。彼はそこでゲームについて多くを学び、学んだことを子ども向けゲームにも応用できると考えた(彼はEAにいたこともある)。

Recuriousの次の課題は、子どもがクリエイティブにプレイできるゲームをさらにローンチするとともに、会社をもっと大きくしていくことだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


投稿者:

TechCrunch Japan

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