田舎に移住したい人と、移住してほしい地域をつなげる「SMOUT」リリース、運営は鎌倉のカヤックLiving

カヤックLivingのメンバー。左から4番目が代表取締役の松原佳代氏

Googleで「田舎 移住」と調べると、数えきれないほどの情報サイトやブログが出てくる。それだけ、毎日の満員電車から解放されてのびのびと暮らしたいという人が多いのだろう。カヤックグループで、本社を神奈川県鎌倉におく“田舎のインターネット企業”のカヤックLivingが本日発表したサービスは、そんな人たちの願いを実現する手助けをしてくれる。

カヤックLivingは6月4日、移住したい人と移住してほしい地域をつなげる「SMOUT」のリリースを発表した。SMOUT、移住したい人が自分の興味や得意分野といったプロフィールを登録しておくことで、移住者を探す地域から直接スカウトが届くというサービスだ。

例えば、近所に美容院が1つもないという地域があるとする。これまでは、その状況に嫌気がさした思春期の若者はその街を離れるしかなかった。でも、SMOUTがあれば、田舎に移住したい美容師を探してスカウトするという選択肢が生まれるわけだ。これはちょっと極端な例だったかもしれないけれど、もっと現実的な例で言えば、医師の数が不足する地域の自治体がSMOUTで医師を探すということも考えられる。

もちろん、企業がSMOUTを利用することもできる。だから、エンジニアを探しているけれど、会社が田舎にあるので採用が難しいという場合などでも同サービスを活用できそうだ。また、移住したい人は受け身にスカウトを待つだけでなく、地域が求める人が書かれた“プロジェクト”にみずから応募することもできる。

SMOUTはスカウトする側からマネタイズを行う。まだ詳しい料金プランの内容は未定だが、無料プランを用意するほか、スカウトできる人数や送信可能なメッセージ数などに応じた有料プランを用意する予定だという(2018年8月頃に有料プランを導入予定)。

リリース時点において、長崎県佐世保市や広島県尾道市など、SMOUTを導入予定の自治体は合計で32市区町村ある。SMOUTはまず自治体への導入に注力するようで、カヤックLiving代表取締役の松原佳代氏は「年内に100以上の市区町村への導入を目指し、うち50は地方自治体への導入を目指す」と話した。

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TechCrunch Japan

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