米連邦地裁、SpaceXの契約をめぐるベゾス氏のNASAへの訴訟を棄却

連邦判事は、Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏のBlue Origin(ブルーオリジン)がNASAを相手に起こした、2021年初めにNASAがElon Musk(イーロン・マスク)氏のSpaceX(スペースエックス)に月着陸機の契約を発注したことをめぐる訴訟を却下した。

訴状の棄却により、2024年に人類を月に送ることができる月着陸システムの設計を促進するためのNASAの取り組みであるHuma Landing System(人間着陸システム)プログラムをめぐる数カ月にわたる物語が終結した。

NASAが29億ドル(約3206億円)の費用をかけて着陸機を開発するために、SpaceXだけを選んだと発表したとき、Blue Originは抗議活動を始めた。Blue Originは、防衛関連企業のDynetics(ダイネティックス)とともに、政府の監視機関である米国会計検査院に、1社に発注することは反競争的であり、選定プロセスが偏っているという理由で、この決定について苦情を申し立てた。

確かにNASAは過去の前例から逸脱して1社のみを契約対象としたが、米国会計検査院は最終的に各社の訴えを退けた。米国会計検査院によれば、NASAの契約資金が予想よりも少なかったため、1社しか選定できなかったというのがその理由だった。

同じ頃、ベゾス氏はNASAのBill Nelson(ビル・ネルソン)長官に公開書簡を送り、契約と引き換えに着陸機の開発費を20億ドル(約2273億円)減額し、パスファインダーミッションを自己資金で行うことで予算問題を解決することを提案した。

しかし、この方法もうまくいかなかったため、Blue Originは8月に訴訟を起こした。訴状によると、NASAによるHLSプログラムの提案評価は「違法かつ不適切」であるとしている。

連邦判事のRichard Hertling(リチャード・ハートリング)氏が訴えを却下した理由は現在公開されておらず、その正確な理由はまだ明らかになっていないが、同氏は月末近くに文書を公開するための修正案を作成するよう当事者に命じた。

このニュースを受けて、マスク氏は1995年の映画「ジャッジ・ドレッド」のミームをツイートした。

画像クレジット:Blue Origin

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Yuta Kaminishi)

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TechCrunch Japan

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