電通パブリックレレーションズ(以下、電通PR)が行ったアンケート調査によると、昨年に続き今年も約半数(45.3パーセント)の学生が就職活動にソーシャルメディアを利用する、いわゆる「ソー活」を行っていることがわかった。調査は関東1都3県、関西2府2県に移住する大学3年生、男女各150名を対象に行われた。
就活生の約半数が就職活動にSNSを利用しているそうだが、ソーシャルメディアを使用するメリットに「少しでも企業の情報が欲しいから」、「エントリーシートや面接のヒントを得るため」といった回答が多くあげられている。
上記の回答と、ソー活を行う大学生は大学の就職課、キャリアセンターに行くと回答した人(40パーセント)を上回っていることを踏まえると就職活動に必要な情報は大学に頼ることなく、自発的に情報を取得しなければならないし、企業側もSNSで情報を発信しなければいけないだろう。
すでにSNSでの採用活動を積極的に行っている企業は、Facebookページで「いいね!」を1万を獲得しており、社員へのインタビューや社内の雰囲気、自社製品の紹介など従来の就職活動では知り得なかった企業内の情報を発信している。
このような情報を発信することは学生へのメリットだけでなく、企業側にも自社のことをより知ってもらいミスマッチを減らしたり、情報感度の高い人材にリーチできるといったメリットがある。
2011年頃からFacebookを利用する大学生が日本でも増え始め、Facebookページの広告機能によると2013年度から2016年度卒業予定の大学生・専門学校生利用者は約45万人となっている。このうち、2013年度卒業予定の大学生は16万人以上となっている。もちろんこの数字はプロフィールに学歴と卒業予定年度を入力しているユーザーの数なので、実際にはもっと多いだろうから、徐々に採用にSNSは欠かせない存在となりつつあるのかもしれない。
また、今年の調査結果から新しくLINEがソー活のツールとして加わった。活用事例はまだ少ないものの昨年12月からKDDIはLINE上で社員と就活性が気軽に話せる「LINE交流会」を開催しており、「ワーキングマザー」、「地方出身社員」、「イクメン」といったテーマに沿って自由に交流できる場を設けている。
昨年は0パーセントだったが今年は13パーセントの就活生がLINEを就職活動に利用しているそうだ。これには学生同士で就職活動の情報をシェアする場として利用されていることも含まれているのだろう。