仕事のない3Dプリンタは、クリエイティブな人間にとって縁起が悪い。そこでMakeXYZ.comが助っ人になる。このサービスは、ユーザの近くにある3Dプリンタを見つけて、その…3Dプリンタを持ってない…ユーザが抱えるプリントジョブをリクエストする。大昔のリモートバッチジョブみたいに、ユーザがMakeXYZ傘下のメーカーにコンタクトするだけで、目的のアイテムをプリントしてくれる。
プログラマのChad MassoとNathan Toneがこのサイトを開いたのは今年だが、でもすでに、かなりの数の、暇な3Dプリンタが‘会員’になっている。会社があるのは比較的田舎(?)のオースチンだが、すでに利益が出ている。
彼らのWebサイトには、こう書かれている:
“まだ立ち上げから1か月半だけど、550台のプリンタが登録している。売上や受注量は、公表していない”、とToneは語る。“地元でプリントすると、とても安上がりだ。専門の3Dプリントサービスに頼む場合に比べると、うち経由でやれば費用は半分、納期は1/3だ。モデルを作った人とコミュニケーションもできる。匿名のファクトリーよりも、コミュニティの方が断然いいね”。
プリントの費用はモデルの表面積で決まるが、だいたい15ドルぐらいだ。単価は、1立方センチで約25セントだが、もっと高く設定してもよい。MakeXYZが価格の5%を取る。これは、3Dプリントの市場を大衆化し活発にするための、良い方法だと思う。プリンタそのものがまだ高いだけに、普及のためにはこれぐらいの工夫は必要だ。
Toneによると、このサービスを思いついたのは、フックの付いた軽いスイッチカバーを作りたかったときだ。“ぼくは3Dプリンタを持っていなかったので、CADのファイルをニューヨークのプリントサービスに送った。料金が高くて、しかも品物の到着まで1か月以上もかかった。あまりにもかったるい経験だったので、よし、自分でやんなきゃだめだ!と痛感した。まず、ぼくが住んでるマンションには、Makerbotを持ってる人が一人いた。…。”。
“地域的なプリントサービスは、コミュニティが何よりも重要だ。それにニューヨークの専門ショップに頼むよりは安いし、しかも納期が早いのだ”、とToneは言った。