SXSW Interactiveのような大規模テックイベントでの楽しみのひとつは、地元のアントレプレナーたちと直接に会って、どんな仕事をしているのか見せてもらえることだ。と、いうわけで、今回はChaotic Moonにおじゃました。オースチンでシステム開発およびアプリケーション開発を行なっている。
Chaotic Moonの仕事としてはルパート・マードックのThe Dailyを思い起こす人も多いだろうか。あるいは最近登場してきたMarvel Unlimitedに注目している人も多いかもしれない。このChaotic Moon、最近従業員のひとりが自転車に乗っているときにひき逃げにあってしまった。こうした事故を防ぐにはどういう仕組みが必要なのだろうかと、自転車乗りむけのプロダクトを開発した。
作り上げたのは7つのカメラを搭載する自転車用ヘルメット(プロトタイプ)だ。周囲360度をカバーし、急な動きや大きな音を検知するために加速度センサーおよびマイクも搭載している。このプロダクトは、何か緊急事態が発生した際の情報収集を行う自転車向けの「ブラックボックス」として機能する。しかしそれだけではなく、自転車の安全についての注目を集め、自転車業界に向けて、こうしたプロダクトが簡単かつ比較的安価に作成できることを示すのも目的としている。
「簡単」というのは、製作期間の話だ。Chaotic Moon LabのGMを務めるWhurleyによると、1週間ほどで本プロダクトを作り上げたのだそうだ。ちなみに「カメラを搭載するだけなら簡単だろう」と考える人もいるかもしれない。実は本プロダクト用にソフトウェアの開発も行なっている。すなわちすべてのカメラからの情報を一斉にダウンロードして同時に表示するというアプリケーションだ。動作の様子については、冒頭に掲載したビデオ映像を確認してみて欲しい。
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(翻訳:Maeda, H)