贅沢体験を提供するECサイトのLUXAとKDDIが3.3億円の資本業務提携

高価な食品や化粧品、家電から歌舞伎座や高級ホテル宿泊付きの旅行といった体験などをおトクな価格で提供するECサイト「LUXA(ルクサ)」がKDDI Open Innovation Fundから3億3,000万円を調達した。これまでにルクサはジャフコから2010年11月、今年3月に合計10億円を調達している。

今回調達した資金は主にオペレーション上の人員、広告・マーケティング、スマートフォンのユーザービリティ向上・インフラ強化に充てるようだ。LUXAの会員数は現在45万人で、今年3月の35万人から約7カ月で10万人ほど増えている。

ルクサはKDDIと資本提携だけでなく、お互いのサービスでも提携を積極的に行う。スマホの普及により、どのサービスでもモバイルからのアクセスが日に日に増しているが、LUXAも例外ではなく2012年1月には8%だったスマホ経由の売上が今では35%にまで増えている。売上金額でいうと11倍になるそうだ。今年3月には2012年1月と比較してスマホ経由の売上が6倍だと言っていたから、この半年でさらにスマホシフトが進んでいることがわかる。

 

LUXAは冒頭で述べたおトクな体験をタイムセール形式で提供している。だから、通勤時間やちょっとした休憩時間にチェックするユーザーが多く、スマホとの相性が良いのだとルクサ代表取締役会長の南壮一郎氏はいう。実際に時間帯別の購入比率を見てみると、朝と夕方の通勤時間ではスマホ経由の購入がPC経由のそれを上回っているし、一番活発なお昼時でもスマホとPCが同等になっている。今後はさらにスマホ経由の売上が増加してくるのだろう。

KDDI Open Innovation Fundは注力領域の1つにコマースを選んでおり、これまでにOrigamiやMONOCOといったスタートアップにも出資している。KDDIはこれらのサービスと共に新しいショッピング体験を提供したいという。その1つがLUXAとなるのだが、LUXAとの具体的な提携案としてはauスマートパスに特設ページを開設したり、auのサービスである「タイムライン」にプレミアム商品を提供することなどが決まっている。他にもauのキャリア決済、au IDなどをLUXAは使用するようだ。

今後はスマホでのユーザビリティ向上といった機能面はもちろん、スマホ経由の売上はPCに比べて若い女性が多いことから、この層に向けた商品群も強化していきたいという。ちなみに、今回の提携を記念してスクウェア・エニックスの社食ツアーがプレゼントされている。


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TechCrunch Japan

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