子供たちを遊ばせるのに、単に面白おかしいということ以上のものを求める親が多いようだ。Kickstarterに登録されたDan ShapiroのRobot Turtlesというボードゲームを以前紹介した。これは2万5000ドルの資金調達を目指して登録されたものだが、なんと63万ドル以上の資金を調達することとなった。そちらも遊びながらプログラミングの基礎を教えてくれるものだった。どうやらギーク系の親たちはお金に余裕があり、教育への投資には非常に積極的である様子。
Kickstarterコミュニティの反応を見る限りにおいて、プログラミング系教育系玩具の評判は非常に高いものであるようだ。本日取り上げるPrimoも、Arduino制御のロボットを動かすためのプログラミング作成を、積み木を組み合わせることにより行っていく玩具だ。
Primoのエレクトロニクス系要素はすべて木製のボックスの中に隠されている。これは子供たちにシンプルな木製ブロックで遊んでいるのだと思わせるためだ。ロボットも、プログラミングを行うタイルも、双方ともに普通の木製ブロックに見える。しかしカラーブロック(命令用ブロック)をボードにセットすると、実はプログラミングを行っていることになるのだ(フィジカル・プログラミングインタフェース)。こうしてプログラムを作成し、最後に大きな赤ボタンをクリックすると、プログラム通りにタイヤのついたロボットが動き出す。作ったプログラムにしたがって、ロボットが部屋の中を動き回るわけだ。
命令用ブロックは4つの色で分類されている。ロボットを前に進めるための「前進」ブロックをはじめ、「左」「右」、そして緑色の関数ブロックもある。サブルーチンのようなもので、呼び出すと制御はいったん関数ブロックの中に移り、ブロックの処理が終わると本体に制御が戻ってくることんある。これにより、少々複雑なプログラミングを愉しむことができる。
関数を使うことにより、より長いコマンドを扱えるようになるとともに、プログラマ側には一層の論理的思考力を要求することとなる。遊びを通じて、思考能力の向上などにも役立つものを提供したいというのが、本プロダクトの狙いだ。
先日紹介したKickstarterプロジェクトのKano DIYコンピュータにくらべれば遥かに基本的なものではある。こちらの方は、4歳から7歳くらいの子供たちを対象に、ごく単純なところからスタートさせようとするものだ。
「スキルというのは徐々に身についてくるものです。山に上るのに一歩一歩進んでいくのと同じことです。Primoはプログラミング教育の最初の第一歩となるものなのです。言わば、プログラミング教育のいろはを提供するものなのです」と、イギリスに拠点をおく(イタリア人の)クリエイターは述べている。
このキットを市場に送り出すため、3万5000ポンドの資金調達を狙ってKickstarterに登録した。初期特典で、135ポンドで自分で組み立てるDIY版が提供されている。これまでのところ、27日を残したところで9000ポンド近くの資金を集めている。資金調達に成功すれば、プロダクトは来年8月から出荷していきたい考えなのだそうだ。
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(翻訳:Maeda, H)