あなたは人に、職業としてやっていけるほどのプログラミング技術を、12週間で教えられるかな?
ニューヨークのFlatiron School*は、それができると考えている。ここで学んだ者の98%がデベロッパとしての仕事に就いているので、それは正しいのだろう。同校がこのほど550万ドルの資金を調達した。〔*: プログラミング専門の私立の職業訓練校。〕
ここ数年、こういう“ブートキャンプ”(新兵訓練所)的なコースがあちこちで流行(はや)っているが、Flatiron School(ニューヨークの初めての高層ビルFlatiron Buildingにちなんだ名前)は3か月の集中的なトレーニングで、これまでコードを1行も書いたことのない者をプロフェッショナルなプログラマに変える。
ただし、クラスの開始日までに生徒は、4週間最大150時間の予習をこなさなければならない(計16週となる)。クラスが始まったら、月曜日から金曜日まで、朝9時から午後6時までの缶詰め状態になる。
これまでの1年半で、Flatiron Schoolが受け入れた生徒数は250名(現在の学期を含む)だ。これは大きな大学の一回の講義に集まる学生数とほぼ同じだ。
生徒数が少ないのは人気がないからではない。同校のファウンダによると、入学OKとなるのは応募者の約10%だ。
ではなぜ、資金を調達したのか? 10%ではなく、もっと多くの生徒を受け入れたらよいではないか。
校長のAdam Enbarはこう言う: “うちが資金を調達したのは、ほかの企業とは逆に、成長を遅くするためだ。生徒数を増やせばもちろん学費収入は増える。うちも、それをしようと思えばできる。しかしわが校はあくまでも、質にこだわる。そのために資金が必要だったのだ”。
でも、世の中の高級品は概して高い。Flatironのコースは現在、iOSとRuby(Web開発)の二つだが、どちらも12週間で授業料は12000ドル、つまり週に1000ドルだ。卒業後にFlatironの就職斡旋を受け入れて仕事に就いたら、同校が雇用主企業から得る謝礼金の一部として4000ドルが還付される。そして同校によると、彼らの初任給は最低でも70000ドルだそうだ。
でも、12000ドルのブートキャンプに行ける人しか良いプログラマになれないなんて、ばかげている。そこでFlatironはニューヨーク市の奨学補助事業を利用して、年収50000ドル未満の家の者も受け入れている〔学費が市の補助事業から出る〕。今のところ、同校の卒業者のうちの26名が、このタイプだ。
同校から世に放たれたプログラマたちの、その後はどうだろうか?
“卒業生の現況はつねにチェックしているが、解雇された者は一人もいない”、とAdamは言っている。
今回の資金調達ラウンドはCRVとMatrix Partnersが仕切り、Box Groupが参加した。それはFlatironの初めての外部資金導入だ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))