2019年に世界のプライバシーはどうなる? 【抄】

昨年EUで一般データ保護規則(GDPR)が施行され、今年に入って同規則違反としてGoogleが巨額の罰金を課せられたこことは記憶に新しい。TechCrunchでは8人の専門家に「2019年を迎えてプライバシーに関する根本的な状況の変化はあったのか?」という質問を行った。この記事はMelika Carrollの寄稿。同氏はInternet Associationの各国政政策担当シニア・バイスプレジデント。この組織にはGoogle、Facebook、Amazon、Twitter、Uber、Airbnbなどを含む有力インターネット企業45社が参加している。【抄訳につき全回答は原文を参照】。

われわれは現代の各国のプライバシー保護法を支持する。これはデータの使用方法、表示方法、共有方法について人々が十分な知識に基づいた選択ができるようにし、また企業に提供するデータを有効に管理できるようにすることが目的だ。

あらゆる国家的プライバシー・フレームワークはデータがオフラインで収集されたかオンラインで収集されたかにかかわらず、どのような業種であれ、個人のデータに対して同じレベルの保護を提供すべきだ。

われわれインターネット企業は、すべてのアメリカ人が、企業に提供するデータにアクセス、修正、削除、ダウンロードする能力を持つべきだと考えている。 アメリカでは、州法の規定がばらばらであるので、連邦政府がプライバシーに対する規定を整備することから最も恩恵を受けるはずだ。ニューヨークのの市民がフロリダに住む祖母とビデオチャットするならば、双方に同様のプライバシー保護があるべきだ。

オンラインとオフラインとを問わず、すべての企業がデータを収集し、利用しているに留意する必要がある。どの国のプライバシーフレームワークでも、データがオフラインで収集されているかオンラインで収集されているかにかかわらず、個人データに対して同じ保護を提供する必要がある。
あらゆる国家的プライバシー・フレームワーク、データがオフラインで収集されたかオンラインで収集されたかにかかわらず、どのような業種であれ、個人のデータに対して同じレベルの保護を提供すべきだ。

連邦のプライバシー法規に関して重要な点が2つある。、ひとつはユーザーが通常抱くであろう期待、他方はデータが第三者と共有されるコンテキストだ。期待の具体的内容は個人と企業との関係、期待するサービス、共有されるデータの秘密の度合いによって異なる。

たとえばレンタカー会社が、貸出中の車両の位置をモニターできるとする。この場合ユーザーはレンタカー会社がリアルタイム位置情報を競争入札でサードパーティーに販売するとは予期していない。またたとえ同じデータであっても使用または共有されているコンテキストが変われば秘密性も変わってくる。たとえばも自分の名前にしても、名刺に刷られている場合と薬物中毒リハビリ・グループのミーティングの出席簿に記入されている場合では秘密性の度合いは違ってくる。

今年はワシントンにとって特別なチャンスを与える年になるだろう。トランプ政権と超党派の上下両院は連邦プライバシー法の制定が必要であるという点で一致している。われわれインターネット企業は議員を始めとする政策担当者、関係者と協力し 企業にイノベーションを保障し、人々を益するプロダクトの開発を可能にすると同時に、個人のプライバシーを保護し、アメリカとしてのプライバシーへのアプローチを見出す努力を続けている。.

原文へ

滑川海彦@Facebook Google+

投稿者:

TechCrunch Japan

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