今年はAndroid + iPhoneによる寡占状況に変化があるかもしれない。市場調査を行なっているABI Researchのレポートだ。レポートによると、スマートフォン市場全体でGoogleが57%を占め、AppleのiOSが5分の1ほど(21%)となるそうだ。両者を合わせたシェアは78%ということになる(Strategy Analyticsによると、昨年第4四半期では両者で92%のシェアを握っていた)。
もちろん78%が大きなシェアであることは言うまでもない。Windows Phone 8のMicrosoftや、BlackBerry 10のBlackBerryもそれぞれ数百万単位のデバイスを販売することとなると思われるが、シェアで見ると1桁のシェアに留まることになろう。Windows Phoneの方は3%、BlackBerry 10の方がさらにその半分と予測されている。
利用台数をもう少し詳しく見ると、Windows Phoneが4500万台でBlackBerry 10が2000万台だとしている。ABI ResearchのアナリストであるAapo Markkanen曰く「2013年はMicrosoftとBlackBerryも、若干の成長を遂げることになるのではないでしょうか」とのこと。2013年末時点でのスマートフォン台数は全体で14億台になると見込んでおり、Androidが8億台、iOSが3億台を占めることになりそうだとのこと。MicrosoftおよびBlackBerryの入り込む余地も残されているわけだ。
もちろん薔薇色の未来というわけではない。ABIで企業部門のディレクターを務めるDan Shey曰く、BlackBerryは企業と消費者の双方に対して強くアピールしていく必要があるとのこと。「BlackBerryとしては企業ユーザーをメインターゲットとして想定しています。しかしコンシューマー側からの支持も必要となるでしょう。Android、Apple、そしてWindows Phoneとの戦いに勝ち残って、個人利用者にもBB10を選択してもらう必要があります。そうでなければ昨今のBYOD(Bring your own device)傾向の中を勝ち残っていくのは厳しくなります」ということだ。
タブレットについてみると、ABIは2億6800万台が利用されることになるだろうと予測している。そのうち62%がiOS搭載機で、28%がAndroidになりそうだとのことだ。Windowsを搭載したものも、年末時点で550万台の普及が見込まれるとのこと。
ABIは、対2012年比でスマートフォンは44%の成長となり、タブレットの方は125%の成長を達成する見込みだとのこと。各種データはこちらで詳しく見ることが出来る。
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(翻訳:Maeda, H)