AI開発のレトリバが7.5億円調達、コールセンター関連技術をさらに強化

レトリバは7月10日、SBIインベストメントと東京大学エッジキャピタルを主要インベスターとする第三者割当増資により総額7.5億円の資金調達を発表した。具体的な調達先は、この2社のほか、SMBCベンチャーキャピタルとみずほキャピタルの2社の計4社。

同社は、プリファードインフラストラクチャー(PFI)から2016年8月に分社化したAI開発のスタートアップ。PFIから、統合検索プラットフォーム「Sedue 」(セデュー)、リアルタイム大規模データ分析基盤「Sedue for BigData」、オンライン機械学習プラットフォーム「Sedue Predictor」、キーワード抽出プラットフォーム「Sedue Extractor」の事業を受け継いでいる。

現在ではこれらの技術を基にして、コールセンターのオペレーター向けに「Talk Coordinator」、管理者向けに「Voice Visualizer」、分析用として「VoC Analyze」の3つのソリューションを提供している。

Talk Coordinatorは、音声認識や自動分類、類似文検索、重要文検出といった技術を使って、顧客などとの通話中における回答支援から、通話後の後処理までを支援するソリューションだ。Voice Visualizerは、サポートを必要とするオペレーターと顧客の通話を検知するソリューション。音声認識と重要文検出の技術が使われている。

VoC Analyzeは、自動分類、類似文検索、集計・分析などの同社技術を使い、膨大な問い合わせ情報を内容ごとに分類する。また、重要なやり取りを抽出する機能も備えており、コールセンターの業務効率と顧客への回答精度の向上を支援するソリューションだ。

関連記事:PFIから自然言語処理と機械学習の部門がスピンアウト、新会社「レトリバ」が2.5億円を調達

なお同社は、前述の技術のほか、計10系統のさまざな独自技術を有している。今回の資金調達によって、コールセンター領域の製品とソリューションの強化、自然言語処理/機械学習技術を使った新ソリューション開発、高度な人材の登用、強固な株主体制構築による経営体制/ガバナンスの強化を予定しているとのこと。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。