ファウンダーで経営執行役会長のJack Maは、Alibabaのアメリカにおけるチャンスは大きいと話した。「Alibabaは中国で創業しましたが、Alibabaは世界のために誕生したのです」。
Maは今日、The Economic Club of New Yorkで登壇し、The Wall Street Journalに先日寄稿した記事 (有料ページ)と同様の論点に触れた。Alibabaは成長を続け、特に史上最大のIPOを達成した直後から、アメリカ進出の予定について頻繁に聞かれるようになったと言う。「Amazonと対決するのはいつ頃の予定ですか?eBayと張り合うのはいつになりますか?」と尋ねられるそうだ。
「eBayやAmazonに深い敬意を表します」と話し、「私たちがチャンスだと考え、戦略とするのは、アメリカの小さいビジネスに対し、中国市場への進出と中国での商品の販売を手伝うことだと考えています」と続けた。
また中国の中産階級は、アメリカ全土の人口と同じくらいなったと指摘し、次の10年でその数は5億人に上ると予想していると話した。中国はその中産階級のために製品を輸入する必要があるという。国内製造は中国のリソースを圧迫し、公害の問題も発生させているのが主な要因だ。
「アメリカの製品がもっと必要です」と彼は言った。
Maは、既にNokiaのような国際的な大企業と手を組んでいるが、同様のことをアメリカの中小企業とも行っていきたいとした。これは彼の世界規模のヴィジョンと紐付いている。10年か20年内に、Alibabaはシンプルな公約を果たせるようにする考えだ。それは「どこからでも購入でき、どこからでも販売できる」ということだ。これはつまり、オンラインの買い物客は、世界中のどこにいてもAlibabaから商品を購入でき、72時間以内に受け取れるようにするということだ(中国国内の買い物客なら24時間以内での配達を目指す)。
Alibabaがアメリカでは特に浸透していないこともMaは認めた。Amazonとよく比較されるが、Alibabaは自社で商品を購入したり、販売したりしないと説明する。代わりに小さいビジネスが、製品の購入と販売、そして在庫管理と配達ができるようにサポートしていると話した。Alibabaのこの事業は昨年、3900億ドルの売上高に結びつき、今年にでもAlibabaは世界規模ではWalmartより大きくなる可能性があると話した。最終的に、1兆ドルの売上高を目指しているという。
質疑応答の際、Maは中国政府と協力する上での課題について問われた。アメリカの企業が中国で仕事をするのに課題はあるが、同時にこれまで中国企業もアメリカで仕事をする上で課題もあったと説明した。重要なのは、忍耐強くあることと長期的な視点で物事を考えることだという。
「次の10年か20年で、中国で成功するアメリカのインターネット企業も多く現れるでしょう。なぜなら、この流れは止められないからです」と彼は言った。
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