Apple(アップル)は、フィットネスのサブスクリプションサービス、Fitness+をスタートする。年間わずか80ドルでユーザーはワークアウトやインストラクターの指導、音楽などを、Apple WatchやiPadを通じて利用できる。
Fitness+の価格は月額9.99ドル、年額79.99ドル。AppleはApple Watchの購入者に3ヶ月間無料で同サービスを提供する。家族5人まで、追加料金なしでFitness+を利用できる、と9月15日のイベントで同社が言っていた。サービスはオーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、英国、および米国で今年中にスタートする(日本語版注:日本での提供は未定)。
Fitness+のサービスは、Apple Watchですでに測定可能な心拍数、消費カロリー、走行速度、走行距離などのさまざまな健康データに基づいて作られている。このサービスには、iPhone、iPadまたはApple TVで見ることのできる数多くのワークアウトビデオが入っている。ユーザーがビデオを開始すると、Apple Watchの対応するワークアウトアプリが自動的に動き出す。
ユーザーのヘルスデータは、ワークアウトビデオを見ている画面にリアルタイムで送られる。数値はワークアウトの進行にあわせて変化していく。たとえば、ビデオでトレーナーがユーザーに、心拍数を測ったり、走る速さを確認するように言うと、その数値が大きく表示されてよく見えるようになる。
Appleの専属トレーナーが社内のFitness+スタジオから毎週新しいワークアウトを提供すると同社は言っている。ビデオには、ヨガ、自転車、トレッドミルでのウォーキングとランニング、筋力や体幹のトレーニングなどがある。これらのワークアウトをどんな場所でもどんな器具を使ってもできるようにすることが狙いだ。
ワークアウトが終わると、ユーザーのApple Watchのセンサーから取得したデータのサマリーが表示される。Apple Musicの登録ユーザーは、ワークアウトの間に流れた音楽を保存して後で聞くことができる。
Appleはイベントで、このデータは保護されていると語った。Fitness+を使っている間、カロリーやワークアウトの記録がApple IDと紐付けられて保存されることはない。
Fitness+は、Appleがサブスクリプション製品のエコシステム構築に力を入れている最新の事例だ。ますます競争の激しくなっている分野への参入でもある。Fitbitは自社のハードウェアと結びつけた独自サービスを提供している会社の一つにすぎない。フィットネスアプリも山ほど出ている。たとえば、Aaptivは、トレーナーが指導する室内外のフィットネス、ウェルネスのセッションをユーザーに提供しているスタートアップで、今年4月に 新たな資金調達を完了した。
画像クレジット:Apple/スクリーンショット
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )