今年の初めにEpic GamesとMozillaが披露したデモは、Epicの人気ゲームエンジンUnreal Engineが、プラグイン要らずでブラウザ上で動く、というものだった。それはMozillaのJavaScriptサブセットasm.jsとLLVM-to-JavaScriptコンパイラEmscriptenを使用し、asm.jsプロジェクトとWebGLによる3D技術でどこまでのことがブラウザ上でできるかを示す、デモだった。これまでのところ、これらの技術によるプロジェクトはほとんどすべてが、デモだった。しかし今日(米国時間12/12)、Trendy Entertainmentの子会社NomNom GamesがローンチしたMonster Madnessは、Unreal Engine 3とMozillaの技術を使った初めての商用ゲームだ。
予想どおり、このゲームは、最近asm.jsを完全にサポートするようになったFirefoxで動かすとベストだが、ChromeやOperaの上でも快調だ。なお現在はアルファだけど、そのマルチプレーヤー成分も含めて誰でもトライできる。
この、完全ブラウザバージョンのMonster Madnessは、Mozillaによると、約1週間で完成した(ただしEpicやMozillaも技術的支援を提供)。
asm.jsとEmscriptenは当然ながら、デベロッパが彼らのCやC++による資産の多くをJavaScriptにポートする作業を助け、しかもその結果はネイティブに近いスピードで動く。これまでC/C++に偏重していたのも、JavaScriptなど従来のWeb技術の枠内では必要とするパフォーマンスを得られないからだった。
Mozillaは、これらの技術を主流的な技術として普及させるための手段として、最初はゲームにしぼっている。しかし、asm.jsから得られるパフォーマンスの向上効果は、ゲーム以外のほかのコンテンツにも生かせるはずだ、と同団体は言っている。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))