Amazonのストレージ・コンテナSnowballは広い層に利用されている。同社の今日のre:inventカンファレンスでは、そのメジャーアップデートが発表された。同じ日にあのとんでもない化け物AWS Snowmobileが発表されて、影が薄くなってしまったが、Snowballではコンピューティングの機能に加えて、ストレージを100テラバイトまで増設できる。
今回のアップデートで提供されるSnowball Edgeでは、各デバイスから直接に、データに対する基本的なアナリシスができる。これは、リアルタイムのインサイト(洞察)が必要とされる現場作業にとって、理想的だ。昨年のモデルと同じく、満杯になったデータを直接AWSのデータセンターに送って利用できる。
AWSを仕切っているAndy Jassyによると、たとえばGeneral Electricは、同社のウィンドファームでコンピュテーション機能を利用している。そのウィンドファームでは各タービンのリアルタイムデータを集めて、異状を分析する。クラウドをフルに利用できない船舶や航空機でも、集めたリアルタイムデータに対し、同じことができる。そういうところでは、インサイトに加えてデータのセキュアなバックアップも要請される。
Snowball Edgeでは万全のセキュリティのために、データを三種類の方法で暗号化する。またクラスタリング機能により、ひとつのエンドポイントに複数のデバイスが接続し、アクセスできる。サポートはS3やNFSのエンドポイントからの、データ保存とアクセスに対しても適用される。接続性が改善されたため、100TBのデータ転送が19時間で終わる。
EdgeはPythonで書かれたAWSのLambdaファンクションをサポートする。このファンクションに関しては課金の計画がないが、デバイス本体は利用料金が300ドルだ。これは、10日で完了するデータ転送の料金である。それを過ぎると、1台一日あたり30ドルが追加課金される。