誰がオゥヴァルオフィスのBarack Obamaの椅子を取るのか、今や国中が固唾を呑んでいるが、当の大統領自身は、ホワイトハウスの8年の居住権が切れたあと、どうやって彼の履歴書を正しい手に渡すべきかを検討している(DCの借家法は冷酷だね)。最近のBloombergのインタビューで大統領は、ベンチャー投資がまさに、彼のポスト大統領のキャリアにふさわしいかもしれない、と示唆している。
大統領在職中のObamaは、テクノロジーとスモールビジネスの大シンパで、オースチンのSXSWフェスティバルに記念すべき登場を果たしたり、初めてのホワイトハウスにおけるハッカソン、Startup Americaを立ち上げたり、そのほか、いろんなことをやった。彼は大統領としては異例なほど、シリコンバレーや、この国のそのほかのスタートアップクラスターで起きているイノベーションに、関心を示した。
だから、Obamaが残っている休暇のすべてを取り終えて、ビーチでマルガリータを飲んだり、見れなかったGame of Thronesを全部見たあとに、スタートアップ投資の世界に飛び込んだとしても、それほど意外ではない。
“シリコンバレーやベンチャーキャピタルとこれまでに交わした会話から、私の関心は科学と企業に傾き、それらが私に大きな満足感を与えてくれると感じるようになった”、と、アメリカ合衆国のCEO ObamaはBloombergに語っている。“人間のゲノムにおいて突破口を開こうとしている努力や、個人のゲノムを10万ドルではなく1000ドルでマップできるという事実、人間の性向を正しく同定できる可能性、個人の特性に合わせた医薬品の製造や調合、これらは、私が何時間でも聞いたり話したりできる話題の一例だ”。
ここまで言ったことを、彼は後悔するかもしれない。彼のメアドprez@whitehouse.govは、世界中のゲノム配列スタートアップから寄せられるプレゼンのスライドで、いっぱいになってしまうだろう。
それはともかくとして、ObamaならすばらしいVCになれる、とぼくは思う。国を統轄することは、信頼できるアドバイスを見つけ、国民の意見を前にして、一定のリスクを引き受けながら決断をすることだ。その過程で彼は、きわめて難しい質問もうまくさばいてきた。どんなVC企業でも、世界でいちばんよく知られている顔をパートナーに迎えることは、生涯の大事件だ。しかし元大統領のObamaからボイスメールをもらって、それにびびらずに応じる起業家は間違いなく、世界でもっとも、根性と意欲のある起業家だ。