ChiliSleepの親会社が約38億円を調達しEbb Therapeuticsと合併

ChiliSleepブランド製品を提供するKryo(クライオ)は、別の睡眠テクノロジー企業Ebb Therapeutics(エブ・セラピュティクス)と合併し、Ebbの最大の支援者であるKKRから3700万ドル(約38億円)の新たな投資を獲得したと発表した。

2007年に創設されたKryo/ChiliSleepの製品には、ベッドの温度をコントロールして睡眠の質を高めるデバイスchiliPAD(チリパッド)などがある。共同創設者でCEOのTara Yougblood(タラ・ヤングブラッド)氏は、同社は常に「温度調節で睡眠を変える」ことに注力してきたが、近ごろではハードウェアを介さなくとも消費者にリーチできる「ソフトウェアに飢えている」と私に話してくれた。

一方、Ebbは、冷えるヘッドバンドを作っているが、これもやはり消費者の睡眠の質を高めるためのものだ。ヤングブラッド氏は、この2つの企業は「補完的アプローチ」で結ばれ、合弁によって特許を合体して強力なポートフォリオになると話している。

またヤングブラッド氏は、今後の経営はKryoの下に統合されるが、Ebbの人材が一緒に加わるかは明らかにしなかった。

計画としては、5月にSpeel.meというソフトウェア・プラットフォームを立ち上げる。そこでは睡眠関連のコミュニティー、コンテンツ、コーチング(この最後のひとつは今あるEbbのコーチングサービスをあてにしている)をひとつにまとめ、無料と有料の両方でサービスを提供する。ヤングブラッド氏によれば、同社はChiliSleep製品の販売はこのまま継続するという。その後、Kryoの広報担当者は、Ebbのブランドをどうするかは未定だと話していた。

KryoのCEO、タラ・ヤングブラッド氏

ヤングブラッド氏は、睡眠関連製品がこの数年で爆発的に増えていることをよく理解している。むしろ彼女が、人の健康にとって睡眠が重要であるとする研究が増え、意識が高まってきた要因でもある。

「私たちのプラットフォームが他と本当に違う点は、個人と話をすること」であり、個々に適したアドバイスをすることだと彼女は言う。「温度調節がパーソナライズされたアプローチに含まれることもあり、含まれないこともあります」

ヤングブラッド氏はまた、ChiliSleepには医療諮問委員会があることも話していた。同委員会には、アリゾナ大学のMichael Grandner(マイケル・グランドナー)博士、Chris Winter (クリス・ウィンター)博士、Kelly Starret(ケリー・スターレット)博士も参加している。

「不眠症と睡眠関連の問題は、残念ながら増加傾向にあります。しかし、幸いなことに効果的な対処法もあります」とKKR Health Care Strategic Growth(KKRヘルスケア・ストラテジック・グロウス)のグローバルヘッドAli Sarvat(アリ・サトバット)氏は声明の中で述べている。「私たちはChiliSleepとEbbが合弁して市場にイノベーションをもたらし、睡眠の質を向上させたい人たちの、今まで満たされてこなかった需要に対応できることを、大変に嬉しく思っています」

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画像クレジット:Kryo

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(翻訳:金井哲夫)

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TechCrunch Japan

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