この業界に詳しい人間にとっては驚きではないかもしれないが、CitibankはCitiCoinともいうべき独自のデジタル通貨のプラットフォームを開発し、実験中であることを認めた。International Business Timesによれば、Citigroupが開発したデジタル通貨はbitcoinとそのブロックチェーン・テクノロジーをベースにしたものだという。
この開発自体はさほど難しくない。適当なプログラミング技術があれば、誰でも暗号通貨システムを開発することはできる。しかしCitibankが、たとえR&D部門による実験とはいえ、デジタル通貨に興味を示したという点は将来への期待を抱かせる。
IBTの記事はCitigroupのイノベーション・ラボのKenneth Mooreの次のような発言を引用している。
Mooreは暗号通貨を国際送金に用いたり、グループ内部でマイニングを行いレッジャーを維持するのネットワークを構築するる可能性についても触れた。
Citigroupのような銀行がデジタル通貨の可能性に挑戦するのは賞賛されるべき努力だが―重要なのは銀行は通貨の移動に対するコントロールを無くさないためにそうしているのだという点だ。私は以前の記事で「金融機関は暗号通貨を恐れてはいないが、気にはしている」と書いた。Citigroupについてもそれが実態だろう。ひとたび暗号通貨が金融機関によって公式に採用されることになれば、ただちに規制当局が動き出すだろう。その結果、dogecoin、 bitcoin、citicoins、なんであれ規制のための精査が始まるに違いない。
5月にBitcoinMagazineはCitigroupがbitcoinのような暗号通貨に強い関心を抱いているのは明白だという記事を掲載した。これによればCitigroupは公式文書で「潜在的な利点を考慮すると、デジタル通貨の採用はいずれ不可避だとわれわれは考えている。ただし将来のデジタル通貨がBitcoinのような暗号通貨になるかどうかについてはまだ不明な点が多い」と書いている。
画像:Julia Zakharova/Shutterstock
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)