iPhone優遇を解消、モバイルSuicaの年会費が2020年2月から無料に

東日本旅客鉄道(JR東日本)は1月16日、2020年2月26日からスマホなどで使える電子マネーサービス「モバイルSuica」の年会費を無料にすることを発表した。従来、ビューカード以外のクレジットカードと連携させている場合、フューチャーフォン(ガラケー)とAndroidスマホでは1030円の年会費が必要だったが、2020年2月26日以降は無料となる。ただし、2020年2月25日までに支払った年会費の払い戻しはない。

FeliCa対応のiPhone 7以降ではモバイルSuicaの年会費は最初から無料なので、Androidスマホとの不公平感が払拭される。フューチャーフォンについては、2020年2月25日から、一部の端末で新規会員登録とログイン後に利用できるサービスの提供が終了となり、同年12月22日にすべての端末で同サービスが使えなくなる。Androidでも一部の機種で、2020年12月22日以降はログイン後のサービスが使えなくなる機種がある。

フューチャーフォンや一部のAndroid端末で2020年2月以降、もしくは12月以降に利用できなくなる、ログイン後のサービスは以下のとおり。

・クレジットカードによる入金(チャージ)
・オートチャージ(申込・変更・停止)
・定期券(新規購入・継続購入・区間変更・種類変更・払戻し)
・Suicaグリーン券(購入・払戻し)
・モバイルSuica特急券(購入・変更・払戻し・受取り・預入れ・特急券情報変更)
・ビュー・エクスプレス特約(申込・解除)
・ネット決済
・Suicaポケット(JRE POINT交換分の受取り・キャンペーンなどでのプレゼント分の受取り)
・利用履歴表示
・メール配信サービス(申込・停止)
・新規会員登録
・退会(携帯情報端末の操作による場合のみ)
・会員情報の変更(携帯情報端末の電話番号・メールアドレス・クレジットカード情報)
・機種変更操作(サーバへの預入れ・サーバからの受取り)

フューチャーフォンや一部のAndroid端末で2020年12月22日以降も使えるモバイルSuicaの機能は以下のとおり。注意したいのは、チャージ自体は可能だが、オートチャージはビューカードの有効期限が切れてしまうと利用できなくなる点だ。引き続き同じアカウントでモバイルSuicaを使いたい場合はiPhone 7以降、もしくは対応するAndorid端末にアカウントを引き継ぐ必要がある。

・SF(電子マネー)による鉄道利用
・SF(電子マネー)での買い物
・店頭、JR東日本のモバイル端末対応Suicaチャージ専用機での現金チャージ
・定期券(有効期限までの鉄道利用、継続購入・新規購入は不可)
・モバイルSuica特急券(受取り済みのチケットによる新幹線利用、特急券選択情報が「使う」に設定されている場合に限る)
・オートチャージ(登録のビューカードの有効期限まで利用可能、有効期限切れ後は新しい有効期限のビューカードでも利用不可)

モバイルSuica特急券サービス(モバトク、スーパーモバトク)については、時期は未定ながら近い将来にAndroid端末やiPhoneでもサービス終了となる。これは2019年度末に予定されている新しい新幹線IC乗車サービスに置き換わることになる。この新サービスでは、「えきねっと」や「e5489」などの予約サイトで新幹線の指定席または自由席を予約すると、登録した交通系ICカードを自動改札機にタッチするだけで利用できるというもの。交通系ICカードは、SuicaだけでなくKitacaやICOCAが使えるほか、複数人のチケットを一括購入後、各自の交通系ICカードに電子チケットを振り分けることも可能だ。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。