Adobe(アドビ)のPhotoshopは米国時間2月19日に30周年を迎えた。このアプリは写真編集アプリの代名詞となっており、間違いなく多くの回顧がなされるだろう。しかしそれを見越していた同社は本日、デスクトップとモバイルの両方のPhotoshop体験に対して、多くのアップデートを発表した。
今回の目玉機能はおそらく、iPad版Photoshopのオブジェクト選択ツールの追加だろう。もともとiPadアプリにはPhotoshopユーザーがモバイルで使いたいと思うような機能がいくつも欠けていたので人気がないことで知られていた。そしてこれまで、アドビはアプリにいくつかの変更を加え、その詳細に説明してきた。同社によると、現在のアプリレビューの50%が5つ星をつけており、11月以来で100万回以上ダウンロードされている。
そしてiPad版Photoshopには、3カ月前にデスクトップ版で初めて発表された、複雑なシーンで1つまたは複数のオブジェクトを選択して操作できる 「Object Selection」 ツールが導入される。AdobeのSensei AI技術と機械学習を利用することで、ユーザーは選択しようとしている領域の大まかな輪郭を描くだけで、選択プロセスを自由にコントロールできる。
またiPad向けPhotoshopの新しい機能として、文字のコントロールが追加された。これによりトラッキング、行送り、スケール、オールキャップス、スモールキャップス、上付き文字、下付き文字などのフォーマットオプションがサポートされる。
デスクトップ版Photoshopでは、コンテンツ対応の塗りつぶしワークスペースを改善し、さらに浅い被写界深度で写真を撮影する際のボケ効果を模倣したレンズぼかし機能を大幅に改善している。これまではレンズのぼかし機能がCPU上で実行されており、焦点の合っていない前景オブジェクトの周囲にシャープなエッジが表示されて、やや不自然に見えていた。今後、このアルゴリズムはGPU上で動作するようになり、エッジはよりソフトになって、さらに前景のオブジェクトははるかにリアルに見えるようになった。
改善されたコンテンツ対応の塗りつぶしワークスペースでは、複数の塗りつぶしを同時に選択して適用できるようになった。これはまったく革新的な新機能というわけではないが、このツールを頻繁に使用するユーザーにとってはワークフローの改善になる。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)