Google Homeが発表されたとき、多くの人たちがすぐに、このスマートスピーカーはホームフレグランスディフューザー(アロマ拡散装置)に似ていることに気が付いた。そして今度は、スマートスピーカーのように見えるスマートホームフレグランスディフューザーの登場だ。自身を「次世代スマートディフューザー」だと呼ぶ Piumは、現在Samsung ElectronicによるCreative Squareインキュベーションプログラムのメンバーである。ベルリンで9月1日(現地時間)から開催されるIFA 2017を訪れれば、Samsungのブースでデモを見ることができる。Piumはまた、最近Kickstarterキャンペーンも成功させた。
モバイルアプリから制御できるディフューザーは他にも既に存在しているが、Piumのクリエイターたちは、彼らは自身のプロダクトを新しいユーザーインターフェイス体験への入口だと考えていると語る。実際に、スタートアップは既にその技術をバーチャルリアリティプラットフォーム上で利用する方法を模索している。
Piumには2つの形式がある(Brooklynはスマートスピーカーにより似ていて、Chelseaはよりディフューザーっぽい)。そしてどちらも本物のスマートスピーカーであるGoogle HomeやAmazon Echoを使った音声操作が可能だ。また、PhilipsのHueスマート電球やSonosスピーカーとも互換性がある。
同社はRyan Kihm、Jay Hwang、そしてWes Yoonによって創業された。Piumを立ち上げる前は、KihmとHwangは、ソウルに拠点を置くアクセラレータの発明チームで働いていた。そこでは初期段階のスタートアップたちがIPポートフォリオを構築することを助けていた。研究を進めている間に2人は、嗅覚や臭いの感知が「次の重要なUX技術」の対象になると判断したのだ。KihmはTechCrunch宛の電子メールでそのように語った。
「米国のホームフレグランス市場は約60億ドルですが、依然として顧客は自分の好みや広告に頼って商品を選ぶだけです。市場には多くの選択肢がありますが、人びとはそこからどのように選べば良いかがわからないのです」と彼は語った。
香りのついたロウソクは、しばしばベンゼンのような潜在的に有害な成分を含んでいるが、エッセンシャルオイルもまた使うのが難しいことがある。Piumのソフトウェアはデータを分析して、人びとがそれぞれのアロマにどのような関連付けをしているのかを理解し、個人に合わせた推奨を行なう。このディフューザーは、エッセンシャルオイルブレンドがあらかじめ詰められたポッド(詰め替え容器)を利用する。Kihmは、これによってディフューザーを販売した後にもPiumに継続的な収入をもたらすだけでなく、オイル自体を混ぜたりPiumを掃除したりする必要もないため、顧客にとってもより便利だという。
同じく重要なことに、ポッドによってPiumはユーザーエクスペリエンスをより詳細に制御することができる。Piumのシステムは、時刻に基づいて異なる香りを放つことを選択し(例えば、夜にラベンダーベースの香りを拡散し、朝には爽快なものに切り替える)、ユーザーの現在地を検知することで、帰宅前に自動的に動作を開始することができる。
Piumは、将来的にはポッドの内容が少なくなったときに、自動的に新しいブレンドを顧客に出荷してくるサブスクリプションサービスの計画も立てている。ディフューザーは現在、事前注文が可能で、ソウルのカフェラウンジであるBodyfriend HQでテストされている。
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(翻訳:Sako)