Raspberry Pi、USBポートの増設や各種性能改善を行った新モデルのB+を投入

Raspberry Piは、誰もが驚く大成功を収めていると言ってよいだろう。このローコストLinuxマイクロコンピューターの販売台数は、その誕生以来2年ほどで250万台を超えることとなった。さまざまなホームメイド・プロジェクトでも利用されてきている。

このデバイスの製造元であるイギリスの非営利組織も、当初の販売予定台数をトータルで数千台程度であると見積もっていた。それと比較すれば、まさに「とてつもない数」のデバイスが売れたこととなる。

Raspberry Piをめぐってはさまざまなコミュニティが生まれ、またそれらから改善に向けての提案や要望も数多く出てきている。性能を上げてより広範囲で利用できるようにしようとするものだ。そうした声をうけてPi財団はBモデルを改良したB+モデルの発表を行った。価格は35ドルに据え置きとなっている。

新しいモデルではUSBポートが2台から4台に増設され、ホットプラグ対応を広げ、過電流に対応できるようになった。GPIOは現行26ピンのレイアウトはそのままで互換性を保ちつつ、そこに追加してトータルで40ピンとなった。さらにSDカードに替えてMicro SDスロットを搭載して専有エリアを小さくしており、全体として省電力となっている。さらにオーディオの性能を向上させ、USBポートの配置も使いやすく改良している。コンポジットビデオは3.5mmジャックの上側に配置され、Piの設置をやりやすくするための4つのマウント孔も設けられた。

新モデルのB+を紹介するビデオの中で、Pi財団のEben UptonはB+はPiの次世代版とはまた別のものであると述べている。新たなシリーズというわけではなく、旧モデルの最終アップデートとしての位置づけであるそうだ。すなわちRaspberry Pi 2というものが世に出てくれば、さらにすぐれた機能を提供してくれるということになる。

B+モデルは、これまで同様のチャネル(イギリスではElement 14およびRS Components)にて既に発売が開始されている。

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(翻訳:Maeda, H


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TechCrunch Japan

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