Slackがアップロードされた画像のEXIF情報削除を開始

Slackはアップロードされた写真のメタデータを削除するようになった。テックの巨人にとって取るに足りない変更にも思えるが、これで写真の出所を追跡することがずっと難しくなる。

パソコン上の文書でも携帯電話で撮影した写真でも、ほとんどのデジタルファイルにはメタデータが含まれている。ファイルサイズや作成した日時、人物などファイルそのものに関するデータだ。写真とビデオには、撮影した場所に関する正確な位置情報が入っていることも多い。

しかし、Slackユーザーにとってはこれが問題になることがある、ジャーナリストや活動家のように情報源の安全を守るために入念なセキュリティー対策が必要な人々だ。 写真の中のメタデータは、情報源を暴露したり通報者の匿名性を奪ったり、友好的でない政府が個人を標的にしやすくする恐れがある。ジャーナリストが記事を公開する前に写真のメタデータを削除したとしても、メタデータを含むオリジナルはSlackのサーバーに残っているかもしれない。ハッカーが侵入するにしても政府がデータを要求した場合でも、情報源が危険にさらされる可能性がある。

Slackは、位置情報を含め写真のメタデータの削除を開始したことをTechCrunchに正式に伝えた。
「当社が最近、Slackにアップロードされた画像から、GPS位置情報を含めEXIF(EXchangeable Image File、イグジフ)メタデータを削除するようになったことを正式に報告します」とSlack広報担当者が語った。

TechCrunchではこれをテストするために、位置情報を含む写真をSlackにアップロードした後、その画像をサーバーからダウンロードしてみた。サーバーから取得したファイルに位置情報はなかった。撮影したデバイスのメーカーやモデルなど、一部のメタデータは残っていた。

Slackは方針変更のきっかけについては語っていない。

関連記事:The Slack origin story

画像クレジット:Chris Ratcliffe/Bloomberg/ Getty Images

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。