運送業や製造業にAIおよび数理アルゴリズムの技術を活用したソリューションを提供するTRUST SMITH(トラスト・スミス)グループ傘下のSMITH&LOGISTICS(スミス・アンド・ロジスティクス)は、5月30日、おもに運送業者向けに「荷物の大きさを自動で計測するシステム」の提供を開始したことを発表した。
このシステムでは、3Dカメラが荷物の形状を点群データとして読み取る。それを「ドライブレコーダーの個人情報を取り除くAI」の開発で培った画像認識技術や自動運転の研究開発で培った物体認識技術を活用して処理することで、その大きさを計測する。
このシステムには大きく次の2つの特徴がある。
- 同社の画像認識技術による高精度な計測と高速計算アルゴリズムにより画像データ解析の時間が大幅に短縮される。
- 導入業者の基幹システムでのデータ管理が可能なため、ラベル読み取り自動化システムと組み合わせるなど広範な活用が期待できる。
具体的には、さまざまな形状の荷物を扱う、荷物の積載率を把握して最適な積荷計算を行う、短い手作業時間で多くの混載を行うといった状況を想定して、運送会社の他、ECセンターの運営業者、食品や機材のメーカー、フォワーダーを対象顧客としている。
取り扱う荷物の種類や量、現場の明るさや広さに応じてカメラの台数などの調整が可能。
労働人口の減少による人材不足が深刻化するなか、新型コロナの小口配送の需要が増加する運送業界では、労働者の負担が大変に大きくなっている。物流現場では、さまざまな形状の荷物を正確に採寸する必要があり、手作業での測定の効率と精度の低下が心配されている。そこで同社は、持てる技術を活用した本システムの開発を思い立った。
親会社のTRUST SMITHは、東京大学の研究室の研究結果を事業化することを目的に創設されたベチャー企業のひとつ。SMITH & LOGISTICSは、「無人倉庫設立コンサルティング」を事業内容とする子会社として2020年10月に創設された。
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