取引時間終了後に発表されるはずだったTwitterの第1四半期の決算 が、おそらくは手違いから、取引時間内にインターネットに流れ、同社の株価は急落した。一時はストップ安となった。
Twitterの今期の売上は4億3600万ドルで、対前年比74%のアップとなったが、自身のガイダンスで予測した額にも、アナリストの予測、4億5680万ドルにも及ばなかった。非GAAP基準の一株あたり利益は0.07ドル、 GAAP基準では0.25ドルの赤字だった。アナリストは非GAAPで0.04ドルのEPSを期待していた。GAAP純利益は対前年同期比で1億3230万ドル減少し、1億6240万ドルだった。
つまりTwitterは売上では予測を下回ったが非GAAP利益では予測を上回った。それなのになぜ大幅な下げをくらったのか? 2015年のガイダンスが下方修正されたこと、ユーザー数の伸びに懸念が生じたことの2点が理由だろう。
ガイダンス
Twitterはガイダンスの下方修正を決算報告の見出しにした。
Twitterは現四半期の売上は4.7億ドルから4.85億ドルで赤字が続くと予想している。売上予想が前四半期を上回るとはいえ、市場はこれより高い5.382億ドルを期待していた。 Twitterの予想ははるかに弱気だった。
2015年通年では、Twitterは21.7億ドルから22.7億ドルの売上を予測している。市場は23.7億ドルを期待していた。ここでもTwitterの予測は市場の予測を大幅に下回ることとなった。
ユーザー数
Twitterの月間アクティブユーザー数は前四半期の2億8800人から3億200万人へ増加し、対前年比18%の伸びだった。月間アクティブユーザーの80%はモバイル・ユーザーだという。
Twitterの全広告売上のうちモバイル広告は89%を占め、3億8800万ドルだった。
ここしばらくTwitterは市場からユーザー数の伸びが期待外れだと厳しく批判されている。Twitterは財務内容では市場の予想をしばしば上回ってきたが、ユーザー数の増加に関しては市場の期待に応えることに失敗している。Twitterがユーザー数を増やすことができなければ、結局は売上を増やすこともできなくなる。投資家の懸念はそこにある。またTwitterのGAAP基準での1億6200万ドルの赤字も不安材料だ。
Twitterは現在大金を稼いでいるものの、10億人のユーザーを獲得する道筋を示せないでいる。Twitterというのは当初ブームになった頃に期待された規模にまで成長するようなサービスではないのかもしれない。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)