UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)のDavid Geffen(デヴィッド・ゲフェン)医学校で実施された最近の検証試験によると、VR(バーチャルリアリティー)が手術の訓練に多大な効果をもたらす可能性がある。
本研究は、VR手術訓練のスタートアップであるOsso VRの資金提供を受けて行われたもので、同社の訓練手法を利用した被験者は、総合的な手術能力が230%向上した。
これは膨大な数値だが、バーチャルリアリティー訓練の効果に関する研究はまだ始まったばかりだ。
それでも、この「脛骨骨幹部骨折に対する髄内釘による外科技術訓練におけるバーチャルリアリティーツールのランダム化対照試験」は、バーチャルリアリティーによる訓練が現実世界の状況に役立つという長年抱かれてきた仮説を実証する第一歩だ。
バーチャルリアリティー訓練の特徴は「いつでも」「どこでも」行える応用性であるとOsso VRは謳っており、今回の研究結果は一定の制御環境下で同社の主張が正しい可能性を示唆している。
UCLAは、Osso VRの技術について追加の試験、検証、および実用化の可能性を検討する価値があるかどうかを調べるためにこの試験を行った。
UCLAの研究では、20人の被験者を一定の習熟度に達するまで従来の訓練を受けた群、およびVR訓練を受けた群とに分割した。次に被験者は脛骨髄内釘固定のシミュレーションを実施し、被験者がどちらの群に属するかを知らない観察者が被験者を採点した。
VR訓練を受けた学生は手順を2%早く完了し、より多くの項目を正確に実施したことが、本試験専用のチェックリストによる採点でわかった。
「整形外科医にとって、技術がエビデンスによって裏付けされていることは極めて重要である。当社のユーザーや顧客には、まったく新しい訓練方法を使用することで、このプラットフォームが効果的かつ信頼性が高いことを体験してもらいたい」とOsso VRのCEOで共同ファウンダー のJustin Barad(ジャスティン・バラッド)医学士が声明で語った。「これらの研究結果は、今日の医療産業が直面する膨大な課題に対する挑戦の始まりにすぎない。われわれのゴールは、この業界が生み出す価値を明らかにして世界中の患者たちに届けることだ」
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )