有名な、米国のスタートアップアクセラレーターY Combinatorは、中国内初の公式イベント開催を発表した後、より多くの中国系スタートアップをプログラムに参加させようとしている。
近年YC(Y Combinator)は、北米以外からのスタートアップの参加を奨励してきた。それによって、インド、東南アジア、アフリカなどの企業が集まってきていたが、中国の企業はまだ不十分だった。YC自身のデータによると、そのプログラムを通過した中国企業はまだ10社に満たない。なおYCのプログラムを卒業した企業は1400社以上に及ぶ。
イベント“Startup School Beijing”は、中国首都の清華大学で5月19日に開催が予定されている。このイベントは、出席者はチケット申し込みは必要なものの、参加費そのものは無料である。米国プログラムへの参加のメリットを示すことが目的だからだ。
そのメリットを具体的に示すために、YCはAirbnbやStripeのようなスター企業を連れてくる予定だ。またYCのプレジデントであるSam Altman自身も登壇する。
このイベントではYC卒業生たちやYCパートナーとのセッション、そして「ステージ上でのライブオフィスアワー」セッションが行われる。最後の「ライブオフィスアワー」では、会場から3社が選ばれて、実際のYCプログラムで行われるようなアドバイスやヒントが、参加したパートナーたちからステージ上で与えられる。セッションは英語と中国語の両方で行われ、同時通訳が行われる。
Pebbleを創業したYCのパートナーEric Migicovskyが、このイベントの進行を務める予定だ。現時点では以下のスピーカーたちが登壇する予定である:
- Sam Altman、Y Combinatorプレジデント
- Nate Blecharczyk、Airbnbの共同創業者兼CEO
- John Collison、Stripeの共同創業者兼プレジデント
- Y Combinatorの客員パートナーで、Kabamの共同創業者であるHolly Liu(Kabamは韓国のNetmarblesに8億ドルで売却された)。
- David Chen、Strikinglyの創業者
- Raven Techの創業者であるJesse Lu(同社は中国のテック大企業Baiduに買収された)。
Migikovskyは、米国のハードウェア創業者たちを支援するだけでなく、中国への進出を具体化するために登場するのだが、彼はそこに強い需要があることを楽観視している。
「私たちは開催するStartup School in Beijingで地元の起業家たちに会い、YCが彼らをどのような形で支援できるかについて、話し合いを始められることを期待しています」と、彼はTechCrunchに語った。「今回のイベントと、私たちが会う創業者たちが、私たちの戦略を広く知ってもらうためのきっかけとなるでしょう。当然のことながら、私たちはシリコンバレーで実施しているY Combinatorのコアプログラムに参加する中国企業に出会えることを期待しています」。
Migicovskyは、顧客、パートナー、雇用などを求めて、世界マーケットにアクセスしたいと考えている中国のスタートアップたちに、とりわけ価値を感じていると付け加えた。
YCが正式にこのイベントを発表したのは今日(米国時間4月25日)だが、その影響力がとても大きいため、招待状が送られ始めた時点で既に地元メディアでは話題となっていた。このことは私たちの中国におけるパートナーであるTechnodeでも報道されている。
北京のイベントの詳細については、conference.startupschool.orgを参照のこと。
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(翻訳:sako)