YouTubeがQAnonなどの陰謀論を流布する動画を禁止

YouTube(ユーチューブ)は10月15日、Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)などのソーシャルメディアプラットフォームと同様にQAnon(Qアノン)などによる陰謀論(The New York Times記事)の流布を禁止するより直接的な行動に出た。

同社は声明で「現実世界における暴力を正当化する陰謀論を個人またはグループ向けに流す」動画を禁止するため、ヘイトおよびハラスメントのポリシーを拡大すると発表した。

YouTubeが特に対象とするのは、QAnonの支持者が流布する偽りの陰謀論に自らも加担していると主張し、誰かに嫌がらせや脅迫を加える動画だ。

YouTubeは、風変わりな陰謀論を助長する動画や記事を全面的に禁止する動きに関して他の主要なソーシャルメディアほどの措置を講じていない。YouTubeの措置は個人をターゲットにしているコンテンツに限定している。

「例によって文脈が重要となります。従い、そうした問題を扱うニュースやコンテンツが個人や『保護されたグループ』をターゲットとしていない限り特段の措置は講じません」と同社は声明で述べた。「当社は本日この新しいポリシーを施行し、さらに今後数週間でポリシーを強化していきます」。

これは、現実世界において暴力やテロとのつながりがますます深くなる偽情報や陰謀論の拡散に対抗するソーシャルメディアプラットフォームの取り組みの最新のステップだ。

FBIは2019年、QAnonのような陰謀論に加え、有名セレブや民主党政治家は秘密の悪魔的な児童性的虐待集団でありトランプ大統領を弱体化しようとしていると主張する陰謀論の支持者を国内のテロの脅威として初めて認定した。

Twitterは7月、陰謀論に関連する7000件のアカウントを禁止した。Facebookは先週、プラットフォーム上でのQAnon関連の資料やプロパガンダの流布を禁止すると発表した

ソーシャルメディアプラットフォームによるこうした動きは、小さすぎ、また遅すぎるかもしれない。陰謀論はすでに広く普及しており、ワシントンDCのピザ店への攻撃のような事件ですでに損害が発生している。同事件の銃撃者は刑務所入りした

YouTubeが取った最近の措置は、以前導入した陰謀論流布防止の取り組みに続くものだ。YouTubeは過去に、陰謀関連のコンテンツがお勧めに出ないようにアルゴリズムに変更を加えた

しかしTechCrunchが以前に指摘したように、それはQAnonの陰謀論が実際に根付いた2018年から昨年にかけてのことだった。

これもTechCrunchが以前に指摘したように、今では議会に候補者を出すほ(The Guardian記事)どになっており、主流の政治的信念体系になっているのは驚くべきことだ。

YouTubeは検索・発見システムからのビューが70%減少したと誇示しているが、その程度にすぎなかった。同社によれば、QAnonのコンテンツに関して、未登録チャンネルのお勧めからのビューが2019年1月から80%以上減少していることがわかった。

YouTubeは、現実世界の暴力につながる陰謀論と戦うため、今後さらに一歩踏み出す可能性があると指摘した。「陰謀論を推進するグループは常に進化しており戦術も変化しています。当社はこれに対応するためポリシーを現状に合うように更新し、責任を果たすため必要な措置を講じることにコミットし続けます」と同社は述べた。

カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
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画像クレジット:Photo by Stephanie Keith/Getty Images) / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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