分散型投資組織「Komorebi Collective」が女性・ノンバイナリーの暗号分野創業者を支援するために発足

ここ数カ月、分散型通貨の伸びにともない、投資家グループがユニットとして資金を投入し、その投資に対し集合的に議決権を行使する手段として、DAO(Decentralized Autonomous Organizations、分散型自律組織)が注目されている。DAOは、ブロックチェーンの精神に基づき、投資意思決定の透明性を高めることを目的としている。

暗号資産ブームの熱気が高まる中、ここ数カ月の間にハイプロファイルのDAOが続々と誕生している。米国時間5月21日に発足した「Komorebi Collective」(日本語の「木漏れ日」から取ったもの)は、ブロックチェーン分野の女性たちによって設立された新しい組織だ。創設メンバーのManasi Vora(マナシ・ヴォラ)氏がTechCrunchに語ったところによると「卓越した女性およびノンバイナリーの暗号分野創業者」に限定して投資を行うとのこと。

このグループはヴォラ氏をはじめ、Eva Wu(エヴァ・ウー)氏、Kristie Huang(クリスティー・ファン)氏、Medha Kothari(メダ・コータリ)氏、Kinjal Shah(キンジャル・シャー)氏など、主にブロックチェーン関連の非営利団体she256Women in Blockchainの組織から集められたコアチームメンバーで構成されており、彼女らが集団として、投資先を見つけグループに提示するための大部分の作業を行う。厳選されたその他のメンバーは最低5000ドル(約54万円)をコミットしているが、より軽いコミットメントとなる。

それぞれの投資案件は、大多数が女性の主要メンバー36名の投票によって決定される。

暗号資産VC企業Blockchain Capitalの投資家でもあるシャー氏はこう語った。「DAOは、みんなが議決権を持てるようにすることで、ベンチャーファンドのヒエラルキーをより公平にします。私たちは、本当にミッションが合致した支援者にアプローチするよう細心の注意をはらっています」。

DAOの他のメンバーには、Kleiner Perkins(クライナー・パーキンス)、Mechanism Capital、Dragonfly Capital、IDEO CoLab Ventures、Stacks Acceleratorなどの企業に加え、Twitter(ツイッター)、Coinbase(コインベース)、Skynet Labs、Celo Labs、Gitcoinなどで働く多くの個人や創業者が含まれている。

組織自体は、Komorebi Collectiveと一部支援者が共通するプロジェクトであるSyndicate Protocolをベースに構築されている。

同グループは、自分たちの組織の構造が、DAOモデルの持続可能性を証明すると同時に、暗号資産分野における多様性を向上させるようなミッション・ベースのアプローチを取れるようになることを期待している。ここ1年でスタートアップへの投資は爆発的に増加したにもかかわらず、女性が率いるスタートアップは2020年に投資されたベンチャー資金のわずか2.3%しか受け取っていないことが、HBRの調査で明らかになった。

シャー氏はTechCrunchに語った。「女性の創業者が資金を得ることに関しては、まだまだ成長の余地があり、私はそのソリューションの一部になりたいと思っています」。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:Komorebi Collective女性ジェンダー暗号資産

画像クレジット:James A. Guilliam/Taxi / Getty Images

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(文:Lucas Matney、翻訳:Aya Nakazato)

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TechCrunch Japan

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