散らばりがちな作業の指示や会社からのメッセージをまとめたコピー作成を支援、スムーズな共同作業を実現するDitto

パンデミックでリモートソフトウェアがブームになり、一部のワークフローは専用ツールの恩恵を享受したが、チームのその他のメンバーは自分の生産性をばらばらにされたまま放置されている。そんな状態で、会社のメッセージをカプセル化してまとめたり、ユーザーに指示をするためのコピーを作る社員たちのことは、忘れられてしまう。Dittoは、コピーに関する「たった1つの真実の源泉」を見つけるソフトウェアを作っている若きスタートアップだ。

同社はY Combinatorの2020年冬季に参加し、そのときTechCrunchも同社をそのジャンルのお気に入りに選んだが、創業者たちによると同社はその後GreycroftやY Combinator、Soma Capital、Decent Capital、Twenty Two VC、Holly Liu(ホリー・リウ)氏、Scott Tong(スコット・トン)氏などから150万ドル(約1億6000万円)のシード資金を調達した。

コピーのワークフローは、デザインと実装において特に厄介で、よくまとまったチームでもメールの迷路のようなスレッドや、スクリーンショットのダンプ、互いに無関係なチームのSlackのDMなどをかき集めることになる。Dittoの創業者たちが望むのは、彼らのソフトウェアがコピーのチームに、あらゆるものをまとめて、複数のプロジェクトやアプリケーションにまたがって同期する、コピーという仕事のホームを与えることだ。そこには最終的で確定的な言葉があり、その時が来たら配布などもできる状態になっている。

同社の創業者であるJessica Ouyang(ジェシカ・オウヤン)氏とJolena Ma(ジョレナ・マ)氏はスタンフォードのルームメートで、正しい優先順のコピーを作るようなツールセットを作る機会を自分たちの専門にしたいという思いを、ずっと抱えていた。

「テキストとそれがどこにあるかを結びつけるのはとても簡単で、多くのライターがデザインのためのツールセットの中でそれを管理しなければならないとか、あるいはすでに開発の一部だと思っているかもしれないため、ライターはコードベースに入って、コンテンツデザイナーであってもJSONをコード化したり管理したりする方法を考えなければなりません」とオウヤン氏はTechCrunchの取材に対して語った。

最初からDittoはFigma向けに開発されたため、ユーザーはテキストブロックをアプリ内のデザインから簡単にエクスポートして、Dittoのウェブアプリの中で変更し、そのアップデートをデザインそのものを調べることなくプッシュできる。創業者たちによると、彼らは現在、SketchやAdobe XDの統合にも取り組んでいる。Dittoのウェブアプリ内でユーザーはチェンジログにアクセスして、プロジェクト内の特定のテキスト片のステータスを、常に確実に承認されるようにアップデートできる。

「コピーを作業されているすべての場所に統合することで、より多くの機会が得られることがわかりました。開発者との統合や、A/Bテスト、国際化、ローカリゼーション、その他のワークフローなど、コピーが使われるすべての場所との統合をさらに進めていきたいと考えています」とマ氏はいう。

コピー開発には多くの関係者がいるため、チームはその関係者に応じた価格設定を設けようとしている。現在のところ、Teamsプランでは、ユーザーをエディターとコメンテーターに分け、それぞれ月額15ドル(約1640円)と10ドル(約1100円、年間利用料)を支払っている。Dittoには、2人チーム向けの無料版と、大企業向けの料金プランがある。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Ditto資金調達Y Combinator

画像クレジット:Ditto

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(文:Lucas Matney、翻訳:Hiroshi Iwatani)

投稿者:

TechCrunch Japan

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