GitHub(ギットハブ)が、人工知能を活用してコードをより効率的に書けるようにする新製品を発表した。「GitHub Copilot(ギットハブ・コパイロット)」と名付けられたこの新製品は、コードの一部や、ときには関数全体さえも提案することができる。
GitHubはOpenAI(オープンAI)と提携してこのツールを開発した。これは開発者に取って代わるようなものではなく、生産性を向上させ、コードの書き方を簡単に学べるようにするためのツールに過ぎない。GitHubはこの新しいツールを「AIペアプログラマー」と位置づけている。
GitHub Copilotのモデルは、何十億行ものコードを使って訓練を受けた。その多くはGitHub自身によってホストされ公開されているものだ。コードを書き進めていくと、その途中でGitHub Copilotがコードを提案してくる。プログラマーはそうした提案を眺めながら、受け入れたり、拒否したりすることができる。
GitHub Copilot は、プログラマーが現在何をコーディングしているのかを理解するために、コメントの意味や書いている関数の名前、そこまでの数行のコードの解析を試みる。そのウェブサイトでは、いくつかのデモが紹介されている。
画像クレジット:GitHub
特に、コメントに平易な英語で機能を記述することで、それを実際のコードに変換することができる。新しい言語を始めようとしている人や、これまでノーコードやローコードのツールを使っていた人には、この機能は便利だろう。
毎日コードを書いているなら、新しいフレームワークやライブラリに、GitHub Copilotを使って取り組むことができる。GitHub Copilot は、現在使用しているフレームワークの特定の関数や機能をすでに知っているので、プログラマーはドキュメントを最初から最後まで読む必要はない。また、Stack Overflowに対する質問の多くを置き換えることができるだろう。
GitHub Copilotは、Visual Studio Codeと直接統合される。拡張機能としてインストールすることも、GitHub Codespaces(GitHubコードスペース)を使ってクラウド内で利用することもできる。GitHub Copilotとの対話履歴に基づいて、徐々にサービスは改善されていくだろう。提案を受け入れたり拒否したりを繰り返すうちに、その提案は良くなっていくはずだ。
現在はテクニカルプレビューとして提供されているが、GitHubはGitHub Copilotをベースにした商用製品の発売を予定している。現在は、Python、JavaScript、TypeScript、Ruby、Goとの相性が抜群だ。
画像クレジット:GitHub
画像クレジット:James Harrison / Unsplash
[原文へ]
(文: Romain Dillet、翻訳:sako)