オンライン・セラピーを提供するTalkspace、Spark Capitalおよびソフトバンクより250万ドルを調達

「トークセラピー」を提供するスタートアップであるTalkspaceが、セラピーのあり方を変えようとしている。通常のトークセラピーといえば、1週間毎に医院にて行われるものだが、これをセラピストと患者の双方にとって、より便利なものにしようとしている。サービスの拡充にむけてはSpark Capitalおよびソフトバンクから250万ドルの資金を調達した。

毎年、4500万人以上の人がメンタル面での問題を抱えていると診断されるが、Talkspaceはそうした人々を対象としたサービスだ。疾患を抱えていると診断された人のうち、治療を受けているのは40%にも満たないのだそうだ。なるほどこれは大問題であり、この問題を解決するための方法を提供しようと考えたわけだ。

登録を行った利用者は、資格を持つセラピストにいくつでもメッセージを送ることができるようになっている。こうした仕組みにより、必要な時に、必要なだけの治療的支援活動を提供したいと考えているわけだ。

もう少し詳しく仕組みをみておこう。Talkspaceの利用者は、1週間毎にセラピストのものとを訪問するのではなく、ウェブやiOSアプリケーションを使って(匿名で)相談することができるのだ。費用は1週間の利用で49ドル、月単位で申し込むのなら1週間換算で25ドル、年単位であればやはり1週間換算が12ドルとなる。

CEOのOren Frank曰く、カウンセリングを必要とする人が、必要なときに必要なだけ受診できるようにすることを目標としたものだ。従来のセラピー受診料と比べれば、80%も安い価格で利用できるのだとのこと。

iPhoneおよびiPad版のモバイルアプリケーションを提供しているのも、より広い層に使ってもらおうと考えてのことだ。これを利用することで、外出先から相談を投稿することもできる。ちなみにTalkspaceでは、メッセージ経由のものだけでなく、ビデオを利用したセラピーも提供している。

資金調達は、セラピストの確保および利用者層の拡大を考えてのことだ。250万ドルを調達した今回のラウンドをリードしたのはSpark Capitalとソフトバンクだ。今回の資金調達と同時に、AOLのビデオ部門のプレジデントであるRan Harnevoが、Talkspaceの取締役に就任した。

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(翻訳:Maeda, H


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TechCrunch Japan

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