サイト改善において、現状の課題をつまびらかにしてくれるさまざまな分析ツールの活用は必須です。 ここでは、編集部がおすすめするサイト改善に役立つ分析ツールについてご紹介します。
サイト改善には分析ツールの活用が必要不可欠
サイトを立ち上げただけでは、売上や問い合わせといった数字を増やすのは簡単なことではありません。現状の課題を把握して、改善を重ねていくことで、ようやく成果に結びついていくもの。そこで活用すべきなのが、サイト改善のための分析ツールです。
ただ、分析ツールには、さまざまな種類があって、特徴も千差万別です。自社サイトでの分析に適したツールを探す必要があります。だからこそ、どのような分析ツールがあるのか、その特徴を把握しなければなりません。自社サイトの分析には、どの分析ツールが適しているのか、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
「Google アナリティクス」自社サイトの状況を把握できる
分析ツールの代表格と言えるのが、「Google アナリティクス」です。Google アナリティクスが得意とするのは、自社サイトへのアクセス状況の把握です。どのページに、どのぐらいのユーザーが、どのぐらい滞在しているのか、といった数字を期間やページごとに細かく見ること可能です。また、ユーザーが使用しているデバイスが、PCなのかスマートフォンなのかといった情報も抽出することができるため、スマホユーザーが使いやすいサイト構成にしようといった改善案を導き出すことなどもできるでしょう。基本無料で使用することができるため、分析ツールを導入しようと思った場合には、最優先で導入すべきツールです。
なお、最新版のアナリティクスとして「GA4(Google アナリティクス4)」がリリースされています。GA4はウェブとアプリを横断して計測できるのが特徴で、従来のGoogle アナリティクスに比べてユーザー個人の動向をより深掘りできるようになっています。GoogleもGA4の利用を推奨しており、今後分析ツールの主流となる可能性が高いので、導入しておくことをおすすめします。
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「Google Search Console」自社サイトへの流入ワードを把握できる
Google Search Consoleでは、自社サイトがどういったキーワードで検索され、ユーザーが流入してきているのかを見ることができます。また、特定のキーワードにおける検索順位を見ることができるため、自社サイトの現在のポジションを把握するのにも効果を発揮するでしょう。具体的に狙いたいキーワードでの順位が低ければ、そのキーワードを強化するためにコンテンツを追加制作するという改善案を導くことができます。意図しないキーワードでの流入が多いのであれば、該当するコンテンツをリライトすることを検討してもいいでしょう。
またGoogle Search Consoleには、「モバイルフレンドリーテスト」という、自社サイトがどれだけスマートフォンに最適化できているかを測れる機能があります。Google Search Consoleは基本無料で使用できるため、Google アナリティクスとセットで導入しておくことをおすすめします。
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「Google トレンド」検索キーワードのトレンドを把握できる
Googleで検索されているキーワードのトレンドをチェックできるツールが、Google トレンドです。例えば「扇風機」「冬服」といった季節性のあるキーワードをチェックして、どのタイミングで検索ボリュームが増えるかを分析することができます。キーワードは最大4つまで同時にチェック可能で、それぞれのキーワードの検索ボリュームがグラフ化されます。キーワードについて都道府県ごとの比較ができるなど、無料ながら細かい分析ができるので活用しやすいツールです。
「SEMrush」多機能なSEO分析ができる
SEMrush(セムラッシュ)とは、世界で700万以上のユーザーを抱えるオールインワン型の競合分析ツールです。SEOや広告分析、SNS競合対策などに活用できる幅広い機能が搭載されており、高度なデジタルマーケティングやサイト改善を実現します。
ドメイン分析やキーワード調査といったSEO対策に必要不可欠な機能が一通りそろっており、さらに競合分析を軸にしたSEOのターゲットキーワードの発見や順位変動のチェックなどが行えます。また、内部施策であるテクニカルSEOのエラーを表示するなど、サイトを健全に保つためのサポート機能も充実しています。
広告分析には競合サイトの入札キーワードや広告文をチェックできる機能が搭載されています。また、費用対効果の高いキャンペーンを自動的に提案してくれるため、広告運用の効率化につながるでしょう。利用料金は月額119.95ドル~(2021年9月現在)となりますが、多角的にサイト改善を行いたいという場合に最適なツールと言えるでしょう。
「Adobe Analytics」アクセス解析だけではない機能が備わっている
「Adobe Analytics」は、Google アナリティクスと同様のアクセス解析ツールの一種です。アクセス解析だけにとどまらない多機能さが魅力の分析ツールで、大規模なECサイトや大手企業サイトが導入しているケースが多くあります。Google アナリティクス以上に、高度な分析ができる上に、分析方法を自由にカスタマイズできるため、玄人向けの分析ツールと言えるでしょう。
また、Adobeが提供する他のマーケティングツールと連携させることが可能であるため、アクセス解析からそのままマーケティング施策の実施までをワンストップで実行することもできます。ただし、Adobe Analyticsを活用するには、専門的な知識が必要となります。また、有料ツールであるため、利用条件を選ぶ分析ツールです。
「Ahrefs」高度なSEO分析ができる
「Ahrefs(エイチレフス)」は、被リンク獲得数や検索順位、検索ボリュームなどを調査できるSEO分析ツールです。自社サイトはもちろんのこと、競合サイトのSEO状況を分析する上でも役立ち、競合サイトをマークした上で、自社サイトの改善につなげることができます。
Ahrefsは、SEOだけではなくSNSや広告のキーワードの分析にも活用可能です。キーワードを検索すると、TwitterやFacebookといったSNSでバズっている関連コンテンツが表示されるため、SNSやコンテンツ運用の参考になるでしょう。また、GoogleやYouTube、Amazonなどで、キーワードの検索ボリュームを分析できるため、広告出稿の際のキーワード選定にも役立てることができます。初期費用は不要で、エントリープランである「ライト」の場合は、月額99ドルから利用できます(2021年9月現在)。
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「User Heat」ユーザーのリアクションがわかる
「User Heat」は、ヒートマップ解析専門の分析ツールです。ヒートマップとは、ウェブサイト上でのユーザーの行動を、温度分布のように色の濃淡で可視化して表したもののこと。簡単に言えば、ページのどの部分を熱心に見ていたり、クリックしていたりしたのか、ユーザーのリアクションを把握できるツールです。サイトを訪れてくれたユーザーをより満足させるための仕掛けを、ヒートマップのデータによって導き出すことが可能になります。
「Google オプティマイズ」ABテストを効率的に実施できる
「Google オプティマイズ」は、サイト上でABテストを実施できるツールです。例えば、3種類のバナーを用意し、A案は50%、B案は25%、C案は25%表示するといった設定を行い、どのバナーが最も効果が高かったかを効果検証することができます。また、モバイルユーザーのみに表示したり、関東エリアのユーザーのみに表示したりといったテストも実施可能です。
ABテストを実施する際、コードを修正する必要はなく、ブラウザ上でレイアウトを変更できるので効率的に実施可能です。また、画像の差し替えやテキストの修正といった施策をすぐに反映できるので、高速でPDCAを回してサイト改善につなげることができます。
気をつけたいのが、Google オプティマイズは、Google アナリティクスと連携して使用する必要があること。また、基本的には無料で利用できるツールですが、大規模かつ高精度なABテストを実施する場合は有料版が必須になります。
「Similarweb」敵を知り、己を知ることができる
「Similarweb」は、他社サイトのアクセス情報を知ることができる分析ツールです。検索順位で上位のサイトが、どのようなアクセス情報になっているのかを把握することは、自社サイトの改善において、非常に有効な手段となります。どのような記事がどのくらい流入しているのかを分析して、自社サイトのコンテンツ作りに活用しましょう。
「Google マイビジネス」検索結果に店舗情報を表示できる
Googleの検索結果に表示される会社や店舗の情報を管理するツールが、「Google マイビジネス」です。Googleで企業名や店舗名を検索すると、検索結果の右側に、企業・店舗名や住所、営業時間、地図などの情報が表示されます。ここに表示される情報は、Google マップで企業・店舗名を検索した際にも表示されるので、ユーザーに適切な情報を届けるための最新情報を登録する必要があります。そのほか、キャンペーン情報や最新のお知らせを表示することも可能です。
利用料金は無料なので、特に店舗を運営している方は、Google マイビジネスを有効活用することをおすすめします。
「Google データポータル」データを一元化して分析を効率化する
「Google データポータル」は、100以上のツールやデータを1ヵ所にまとめて表示するダッシュボード作成ツールになります。Google アナリティクスやGoogle Search Console、Google マイビジネス、Google トレンドといったGoogleのビジネスツールだけでなく、YouTubeやSNSなどのツールとも連携することが可能です。Google データポータルに各ツールを連携しておけば、1つの画面を開くだけで、すべてのデータを一度にチェックできるため、業務を効率化することができます。
Google データポータルはGoogleアカウントを所有している人なら無料で利用できるので、サイト改善のためのデータ分析を効率化したい方はぜひ導入してみてください。
サイト改善ツールを活用して効果を最大化しよう
分析ツールを駆使することで、データに基づいた効果的なサイト改善を実現できるようになります。無料のツールも多く提供されているので、自社の課題やリソースに応じて、分析ツールを積極的に導入し、サイト改善に活かしていきましょう。
なお、ナイルでは、豊富な経験・データに裏付けされたコンサルティング力で、サイト改善の支援が可能です。大きく3つのステップに分けて、対応させていただきます。
- 調査・設計:現状のヒアリングやKPIの設定、ツールの導入などを行う
- 分析:アクセスやヒートマップの分析、ユーザー行動観察などを行う
- 分析・試作の効果検証や定例レポーティング、継続施策の提案などを行う
段階的にサイト改善を進めていきますので、お気軽にご相談ください。
サイト改善の分析ツールおすすめ11選は【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。