Kickstarterでキャンペーンを展開していた、ワイヤレスでスマートフォンやタブレット、あるいはコンピューターに繋いで利用する小さなスキャナが、見事資金調達に成功した。当初より増やした5万ドルを目標額としていたのだが、現在24万ドルを集め、出資者も2000名を超えている。スティッチング(stitching)と呼ばれる技術を採用しており、従来のスキャナよりも活用範囲も広がっている。
プロダクトの名前はPocketScanで、130の言語に対応した文字認識機能を備えている。サイズはミリメートル単位で95 x 50 x 27で重さは85gしかない。1度の充電で400回のスキャンを実行できる。他のスキャナのように、1度のスキャニングで全体を認識するのではなく独自技術で読み込んだイメージを組み合わせて全体を構成するようになっている。布地のスキャニングも可能となっている。Bluetooth/iBeaconを使ってPC、Mac、あるいはiPadと繋いで使うことができる。表データは自動的にエクセルで編集できる形式に認識され、文章はもちろんWordで編集できるようになる。
出資者にはWellington Partners、Schwyzer Kantonalbank(スイス銀行)、Hans-Peter Metzler(オーストリアのシリアルアントレプレナー)などがいる。
PocketScanを手に入れるための、Kickstarterでの最低金額は99ドルだ。これは予定されている定価よりも50ドルも割り引かれた価格となっている。出荷は12月を予定しいているそうだ。ちなみに競合のプロダクトとしてはNeatReceiptsやScanSnapなどの名前を挙げることができるだろう。
PocketScanを開発したのはスイスのDacudaだ。2009年にチューリッヒ工科大学(ETH Zurich)、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ミュンヘン工科大学(TUM)、およびザンクトガレン大学(HSG)などの卒業生たちが、ETH Zurichからのスピンオフとしてはじめたものだ。今後、ますますの発展が期待できそうだと感じている。
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(翻訳:Maeda, H)