知識がなくても使える電子書籍出版サービスを目指す「WOODY」

WOODY Concept Movie from WOODY on Vimeo.

AmazonのKidle Direct Publishing(KDP)をはじめとして、個人が執筆した電子書籍を流通させるプラットフォームは増えてきた。だがいざ出版しようとなると、ITリテラシーの低い人間では難しいことも多いそうだ。例えばKDPであればEPUBへの変換が必要だし、管理画面も人によっては複雑だという。さらに米国での所得税の回避手続きに至っては、ファックスでのやりとりが発生するそうだ。

そんな電子書籍の出版を「JPEG(という画像形式)すら知らない主婦でも利用できるようにしたい」と語るのが、サイバーエージェントを退職して7月7日に「WOODY」を正式オープンしたWoody代表取締役社長の中里祐次氏だ。

中里氏が手がけるWOODYは、ブラウザ上で電子書籍を作成すれば、電子書籍プラットフォームでの出版の申し込みまでを実現してくれるサービス。書籍の内容をエディタ上で編集し、表紙の画像やタイトルを挿入、さらに著者や書籍の情報をサイトにて編集すれば、Kindle、GooglePlayBook、kobo、iBooksでの出版の申請ができる(出版元はWOODYとなる)。申請から先の作業はWOODYが担当する。すでに、先日上場したばかりのVOYAGE GROUP代表取締役である宇佐美進典氏の「サイバーエージェントからMBO、そして上場へ 」など、数冊の電子書籍が販売されている。僕も実際に申請までのフローを試してみたのだけれど、ブログサービスなどを使ったことのあるユーザーであれば迷うことはないと思う。ただ、各電子書籍プラットフォームの違いなども含めて、もう少し説明があればより使いやすくなる気がした。中里氏によると、サービスの改善については今後急ピッチで進めていくそうだ。

電子書籍の制作は無料。売上については、各販売プラットフォームの手数料を引いた金額から30%を手数料として徴収する。正直この手数料でマネタイズできるのかとも思ったのだけれど、今後はWoody自身も執筆者を発掘していき、「身近な人々」「興味のあるジャンルの人々」の本を簡単に読めるようになる仕組み作りをしていくという。

中里祐次氏は、2013年までサイバーエージェントに在籍し、若手ビジネスマン育成事業の「SHAKE100」などに携わっていた人物。もともと本を読むことは好きだったそうだが、複数の友人のすすめもあってWOODYを企画。サイバーエージェントから創業資金の一部について出資を受ける形で事業をスタートした。


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TechCrunch Japan

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