SSDベースの仮想サーバを月額$0.99で提供するホスティングの老舗Atlantic.Net、DigitalOceanの人気に対抗

クラウドホスティングのお値段はどんどん下がっているが、そのいちばん最近の例がAtlantic.Netかもしれない。この1994年からホスティングサービスをやっている老舗が今日(米国時間9/30)から、RAM 256MB、SSD 10GB、アウトバウンド帯域1TBで月額0.99ドルというVPSサービスを開始する。オペレーティングシステムはLinuxかFreeBSDのどちらかを選ぶ。それまで同社のこのレベルのサービスは、月額4ドルだった。

Atlantic.Netによると、このサービスのターゲットは、頼りになる安価な開発用サーバを求めている初期段階で自己資本のみのスタートアップだ。RAMが256MBあれば、ベーシックな開発環境や会社のブログぐらいなら動かせるが、Atlantic.Netの本当のねらいは宣伝効果と、この入門的なプランのユーザになった人たちの今後のアップグレードだ。

最近この世界で人気者になりつつあるDigitalOceanには、これのほぼ倍の容量で月額5ドルのプランがある。

Atlantic.Netの利用プランはどれも秒単位で課金され、新たなサービスの立ち上げに要する時間はおよそ30秒、容量増大などのアップグレードは数クリックですむという。同社のサーバファームは今、ダラスとトロントとオーランドにあるが、近くヨーロッパとアジアにも開設する。

Atlantic.NetのファウンダでCEOのMarty Puranikは、今日の声明文の中で、“弊社は顧客に投資することによってそのアイデアの開花を助け、それと同時にクラウドの市場を今の10倍ぐらいにまで育ててグローバル化したい”、と言っている。

今回の超目玉商品の経済効果について尋ねてみると、同社のスポークスパーソンは、“このような形で顧客に投資すれば、顧客のプロダクトが軌道に乗り、黒字化したりプロダクションサーバが必要になったときに、今度はうちが利益を出せるようなプランを選んでくれる。目標はマーケットシェアの拡大ではなく、マーケットを今の10倍に広げることだ。テクノロジのコストが十分に安くなれば、その利用も目に見えて増大するはずだ”、と語った。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。