今や、Docker関連のスタートアップというだけで、投資家が殺到する。VCたちがこれほど前のめりになっているバズワードは、ほかにない。というわけで、Dockerを利用してコンテナ化した継続的インテグレーションとデリバリプラットホームを提供するShippableが今日(米国時間11/5)、Madrona Venture Group率いるシリーズAのラウンドで800万ドルを調達したことを発表した。これには、既存の投資家Paul AllenのVulcan CapitalとDivergent Ventures、そしてFounders Co-Opも参加した。
1年前の200万ドルに次ぐ今回の資金は、エンタプライズへの売り込みの継続に投じられる。一般企業はまだ、継続的インテグレーションの採用が最近始まったばかりだ。同社によると9月にサービスのバージョン2.0を立ち上げて以降、ユーザ数は新たに2万あまり、企業顧客は2500増加した。
Shippableの、コンテナから提供される継続的インテグレーションサービスは、高速で使いやすく、しかも費用が安い。このことは、Shippableのユーザホスティングタイプの実装を顧客が自社のデータセンターで使っている場合と、パブリッククラウド上で使っている場合の両方についても言える。継続的インテグレーションではユニットテストを頻繁に行うが、Shippableはコンテナを使ってワークロードの多寡に応じての仮想テストラボの伸縮を迅速に行う。そのコンテナはプロダクションで使われるもののレプリカなので、開発とテストの環境がプロダクションのセットアップによくマッチする。この方式だと、同社によると、テストラボのサイズを従来より最大70%縮小できる。
Madrona Venture Groupの専務取締役Tim Porterはこう語る: “オープンソースはこれからもテクノロジ産業に大きなインパクトを与え続けるが、Shippableのような企業はそういう技術を利用して顧客元におけるイノベーションの迅速化と低コスト化を支援する。コンテナはこれまでよりも大きな柔軟性とアジリティとスピードをもたらすので、Shippableを利用する企業はアプリケーションの継続的なテストと展開を大幅に効率化でき、そのために完全に新しいインフラストラクチャを実装する負担を避けられる”。
同社によると、コンテナ方式だと継続的インテグレーションなどのジョブの自動化も容易に行える。ShippableのCEO Avi Cavaleは曰く、“‘継続的インテグレーション’は誤称だ。Jenkinsなど従来のCIツールはユニットテストは自動化してくれるが、ステージング環境における機能テストはほとんどマニュアルで行われるので、‘継続的’とは言えない”。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))