一週間前にCanonicalは、コンテナファーム向けに最適化された”Snappyな”(軽量快速な)Ubuntu Coreの最初のアルファバージョンをリリースした。そして意外にも、SnappyのローンチパートナーはMicrosoftのクラウドコンピューティングプラットホームAzureだった。しかし今日からは、このバージョンのUbuntuをGoogleのCompute Engineでも利用できる。
Googleはこれまでも、そのクラウドコンピューティング事業の中でコンテナのサポートをとりわけ重視してきた。そのサポートぶりは、競合他社に比べても抜きん出ていたから、今日の発表もそれほど意外ではない。
SnappyとUbuntu Coreの基本的な考え方は、デベロッパに必要最小限のライブラリだけを備えた最小限のサーバイメージへのアクセスを提供し、そこへデベロッパがアプリケーションをインストールする、というものだ。それは、必要あるもの・ないものすべて完備したフル装備のOSイメージの対極にあるものだ。アプリケーションはそれ用に独自にサンドボックス化された”AppArmor“環境で動くため、セキュリティが強固だ。元々AppArmorは、Canonicalがモバイル用に作ったシステムである。Snappyのそのほかの目立つ特長としては、トランザクションアップデート(transactional updates)がある。一気にだぁっとアップデートしてしまうのではなく、節目のあるオンラインのトランザクションをしながらアップデートするので、Ubuntu本体やアプリケーションの、アップデート失敗後のロールバックが安全確実に行われる。
CanonicalのそのほかのLinuxディストリビューションとSnappyとの違いについて、詳しく知りたい方は、この記事を読んでみよう。
Canonicalのクラウドエンジニアリング担当VP Robbie Williamsonは、今日の発表声明の中でこう述べている: “Ubuntu Coreはもっとも痩身でもっとも効率的なUbuntuであり、とりわけ、Dockerなどのコンテナを重用しているクラウドの展開に向いている。そのUbuntu Coreの、さらに軽量快速な(snappyな)パッケージを、Google Cloud Platformにご提供できることは、まことに喜ばしい。このクラウドプラットホームは、高いパフォーマンスと、コンテナ技術の重視で、一般的に評価も高いからである”。
Ubuntuによると、今月内にSnappyを“もうひとつのメジャーなパブリッククラウドに導入する”そうだ。たぶんそれはAmazon Web Servicesだろう。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))