連邦通信委員会(FCC)は水曜日(米国時間6/17)、契約者数国内第2位の無線通信事業者、AT&Tが無制限データプランに関して消費者を誤って誘導したとして罰金1億ドルを課す計画であることを発表した。
FCCは、AT&Tが無制限データプラン契約者の帯域を絞り、実際には通信速度がずっと遅くなることについて「適切な通知を怠った」ことを非難した。こうした行為は、ブロードバンド事業者がネットワーク運用の詳細を十分に公開しなければならないとする、2010年オープンインターネット透明化規則に反している。
水曜日午前に発表されたFCCの声明によると、同委員会監視局が調査した結果、スピードの落ちたAT&T顧客らは「請求サイクル間に平均12日間速度低下」があり、顧客の「GPSマッピングやビデオストリーミング等の一般的データアプリケーション」を実行する能力が著しく妨げられたことが判明した。
「無制限は無制限を意味する」とFCC監視局長のTravis LeBlancは言った。「今日の裁定が示すように、当委員会はデータ制限に関して完全な透明性を守らないブロードバンド事業者に対し、徹底して責任を追及する」。
またリリース文には、委員会がAT&T顧客から「数千件の苦情」を受け取り、彼らがAT&Tによる無制限データプランのスピードを意図的に低下した運用に「驚かされ」「誤って誘導された」と感じことが詳細に記載されている。
「消費者は代価に見合ったものを受け取る権利がある」とFCCのTom Wheeler委員長が声明で言った。「ブロードバンド事業者は、自社が提供するサービスについて誠実かつ透明であるべきだ。FCCは、消費者が誤解を招くマーケティング資料や不十分な情報公開に欺かれることを看過しない」。
水曜日のAT&Tに対する罰金は、昨年FCCが国内四大通信事業者に課した数億ドルの罰金に続くものだ。先月FCCは、VerizonとSprintが「クラミング」即ち、消費者の請求書に承認していない料金を含めたことに対して、それぞれ9000万ドルおよび6800万ドル支払うことに合意したと発表した。
AT&T広報担当者は声明で、同社が「FCCの主張に対して断固として異議を唱える」計画であると語った。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook)