「どっちが尊敬できる?」転職サイトのTalentBaseは“究極の2択”で求職者のスキルを可視化する

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「どちらのほうが頭がいいですか?」

ソーシャルデータと人工知能を使ってイケてる人材を探すサービス「TalentBase(タレントベース)」にこのたび、“究極の2択”に答えることで、求職者のスキルを可視化する機能が加わった。

求職者は「どちらのほうがコミュニケーション力がありますか?」や「どちらが一緒に飲みたいか?」といった質問に対して、提示される友達2人の中から1人を選ぶ。友達はFacebookでつながっているTalentBaseユーザーが出てくるので、回答にしばし悩むこともありそう。

友達からのポジティブな評価が20件以上集まると、ビジネス基礎能力やコミュニケーション能力、技術力、人間力など10種類の「定性スキル」がレーダーチャートに表示される。求職者は自己分析につながるし、求人企業もプロフィールでは伝わらない求職者の能力や特性がわかるというわけだ。

10角形のレーダーチャートで「定性スキル」を可視化する

10角形のレーダーチャートで「定性スキル」を可視化する

究極の2択にはこんな質問もある。

「どちらが尊敬できますか?」「どちらがリーダーシップがありますか?」「どちらのほうが熱意が強いですか?」「どちらのほうが折れない心を持ってますか?」「どちらのほうが話してて楽しいですか?」「どちらがルックスがいいですか?」「どちらのほうが頼りになりますか?」

ちなみに、自分がどんな質問で、誰を評価したかは相手に伝わるが、誰と誰を比べて評価したかは公表されない。もちろん、評価されなかった人には何も告げられない。

自分がポジティブな評価を受けた場合には通知が届くが、その内容を確認するには「ポイント」が必要となる。このポイントは相手を評価したり、自分が評価されたことをFacebookやTwitterでシェアすることで貯まる仕組みだ。

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人工知能でイケてる人材と企業をマッチング

過去にもお伝えしたが、TalentBaseは自社で活躍する社員や興味のある人材を検索して登録するだけで、人工知能が自社に合った人材を推薦するサービス。

求人企業は、求職者のプロフィールやソーシャルサービス(Facebook、Twitter、LinkedIn、GitHub、Qiita)の利用状況をもとに算出した「スコア」を見て、気になる人材を「タレントプール」と呼ぶデータベースに追加する。この行為を繰り返すたびに、人工知能が企業の好みを学習していく。

ただし、この仕組みはSNSを活用していない求職者は不利になる。求人企業としても「SNSを活用しないイケてる人材」を発掘するのは難しい。こうした課題を解決しようとするのが“究極の2択”だ。TalentBaseとしては、SNSをもとにしたスコアだけでなく、定性的な能力や特性を踏まえて、人と企業のマッチングを図る狙いがある。

Facebook、Twitter、LinkedIn、GitHub、Qiitaの5サービスの利用状況をもとに、「ソーシャル」「ビジネス」「技術」の3項目でスコアを算出している

Facebook、Twitter、LinkedIn、GitHub、Qiitaの5サービスの利用状況をもとに、「ソーシャル」「ビジネス」「技術」の3項目でスコアを算出している

究極の2択は「評価ゲーム」という名称で今年3月のTalentBase公開時から提供していて、評価データは累積8万5000件に達した。いままでは自分がどんな質問で評価されたかのみを表示していたが、定性スキルをレーダーチャートとして可視化するようにした。

“究極の2択”というだけあって、なかなかにエグい質問が投げかけられるが、TalentBaseを運営するアトラエの岡利幸CTOは、「(求職者を)弱者と強者に分けたいわけではない」として次のように狙いを語る。

「自分の定性的なデータから、自分に似た定性スキルを持つ人が、どんな会社のどんなポジションで働いているのかがわかるようになることで、今までのレジュメや求人票ベースの選択ではなく、もっと人間らしい会社選びや人選びができるようになれば。」

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。