デモデーの初日は「ハードウェア」が明確なテーマだった。一方、Y Combinatorの2015年夏季クラスのデモデーの2日目には、多種多様なスタートアップが登場した。引っ越しサービス、ストリーミングサービス、ホテル予約、拡張現実、Eスポーツ。誰もがどこかしから興味を持つスタートアップがあったことだろう。
今日、登壇したスタートアップが知りたい方のために、全社の一覧を作成した。
Lugg — 引っ越しのためのUber
ボタンを押すと、家具や他の大きな荷物を運んでくれる引っ越しトラックが現れる。同社はカスタマー獲得にコストは一切かかっていないという。Ikea、Costco、Crate & Barrellといった小売店がカスタマーにサービスを紹介しているそうだ。LuggのTechCrunch記事はこちら。
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Gigster — オンデマンドのソフトウェア開発
Gigsterはユーザーとアプリケーションを製作する開発者をつなげるサービスだ。コンシューマー主軸のサービスとして理に適うサービスだが、Gigsterはツールを内製している大手企業をターゲットとしているという。Gigsterはアプリ開発に共通するログイン、プロフィールなどのパーツを製作し、企業はそれらを複数のアプリやサービスに繰り返し利用することができる。GigsterのTechCrunch記事はこちら。
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Chaldal — バングラデッシュの「Amazon Fresh」
Chaldalはバングラデッシュ、ダッカの郊外に拠点を置く企業で食料品の倉庫を持ち、配送を行う。ダッカは世界で8番目に大きな都市で1億6000万人が住む最も人口密度の高い都市だ。場所がないため、一般的な小売店がダッカで営業することは難しい。「ミクロ倉庫」を連ねることで、Chaldalはカスタマーが望む多くの種類の商品を取り揃え、1時間以内という短時間で届けることを保証する。同社は既に、約650平方メートルほどの倉庫を2つ設置した。各25万ドルほどのコストで、300万ドルの収益があるという。今後、このような建物を複数建て、食料品以外も取り扱うことを視野に入れている。ChaldalのTechCrunch記事はこちら。
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Her — 女性同士が会うためのアプリ
Herはレズビアンが友人を探したり、アドバイスを求めたりできるソーシャル・ネットワークだ。Herには8万人のアクティブユーザーがいて、週間25%のグロースがあるそうだ。HerのTechCrunch記事はこちら。
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Jopwell — 企業の人材の多様化を進めるパイプライン
リクルーターは採用にダイバーシティが生まれない要因の一つは、採用する方法がないからだと言う。Jopwellはそれを解決するパイプラインを構築している。Jopwellには6000人の学生と社会人が登録している。マイノリティーの民族の出身であると認識する学生と、Facebook、Goldman Sachs、Pinterestといった企業とつなげるサービスだ。Jobwellは34万6000ドルの収益があり、契約は3ヶ月間という。
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Fonticons —ウェブサイトのロード時間が速くなるフォントやアイコン
Fonticonsはウェブサイトのロード時間を短縮したいサイト制作者向けのサブスクリプション型サービスだ。Fonticonsが所有するフォントやアイコンなどを使用することでサイトのダウンロード時間が90%速くなり、コンバージョン率を向上するという。現在1万5000人の開発者がこのサービスに登録している。また、世界中のフォント製作者と協力し、サービスを通じて彼らのアイコンのセットを限定的に販売している。今月の収益は先月の210%増加したそうだ。(現在の収益の額や前月の収益を同社は開示していない。)Fonticonsの無料のサービスでは、開発者はCSSにコードを一行入れるだけで、500以上のアイコンが利用できる機能を提供している。FonticonsのTechCrunch記事はこちら。
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SourceDNA — アプリストアと開発者をつなげる
SourceDNAはiOSとAndroidアプリのセキュリティーと品質の問題を検知するサービスだ。SourceDNAはアプリストアに登録する前にアプリを検査し、アプリストアで利用可能になった後もモニタリングする。SourceDNAの目標は、開発者と製作したアプリを掲載するアプリストアとの関係を強めることだ。SourceDNA は、アプリストアの掲載プロセスでアプリが承認されるようにカスタマーをサポートする。これまでに3000人の開発者がSourceDNAに登録している。
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RedCarpet — インドの商店にオンラインで発注して、商品を取りに行けるサービス
RedCarpetはインドのカスタマーが近くの店で販売している商品をオンラインから探して発注し、個人営業の店に取りに行けるようにするサービス。「インドの小売の売上の90%は地域の店舗での販売が占めています」とRedCarpetのファウンダーは言う。「しかし、そこで売られている商品をオンラインで探す方法はありません」。RedCarpetは120の店舗で利用でき、4ヶ月で収益が6倍に増加したそうだ。
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Gravitational — サービスとしてのソフトウェアをプライベートクラウド上でも
Gravitationalを使用することで企業は、パブリッククラウドのサーバーにあるコードを複数のプライベートクラウドのサーバーにデプロイすることができる。サービスをプライベートクラウドで利用できるようにすることで、個別のプライベートクラウドでそのサービスを利用したい企業にサービスを販売することができるようになる。
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Interviewed —ロールプレイのある採用プロセスを自動化
Interviewedは技術職でない仕事の採用に特化し、シミュレーションの採用プロセスを使って、候補書と雇用主をつなぐリクルーティングサービスだ。(例えば、カスタマーサービスの候補者に怒っているお客への対応を想定したシミュレーション課題を採用プロセスに組み込んでいる。)この技術は人工知能を活用していて、5ヶ月行っているパイロットプログラムでは既にInstacart、Thumbtack、Talkdeskといった企業の関心を得たそうだ。また、同時期に収益は400%以上増加し、彼らがターゲットとしている市場規模は80億ドルだという。Interviewedは、その中の自社が得意とする分野に当てはまる1100万の採用枠をターゲットとしている。人材を採用したい企業に月々500ドルから4000ドルでサービスを提供する予定だ。InterviewedのTechCrunch記事はこちら。
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Willing — 遺書の執筆作業を自動化する
Willingは弁護士を必要とせず、無料で遺書が作成できるサービス。このサービスでは現在5000枚の遺書が毎月製作されている。彼らはカスタマーが関連サービス、例えば葬儀の手配などを探す手助けをすることで収益を得る。WillingのTechCrunch記事はこちら。
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LiveCoding TV — コーディング向けTwitch
LiveCoding TVはプログラマーが作業している様子をリアルタイムで視聴者に配信する。スキルを向上させたいエンジニア向けのサービスで、Stephen Wolframといった有名人と契約しているそうだ。彼らはゲームの市場規模930億ドルに比べ、ソフトウェア開発市場は4070億ドルであると主張する。これまでに7万3000人のエンジニアが登録し、毎日4900人の視聴者がいるそうだ。Red BullやIntelをスポンサーに迎える話を進めていて、将来的にはリクルーターもスポンサーに招きたいと考えている。
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Shotput — 発注管理用AWS
Shotputhは企業が素早く倉庫を設置したり、発送サービスを提供したりするための手助けをする。Shotputは倉庫などを保有していないため、クライアントと倉庫会社や配送プロバイダーをつなげるサービスだ。ユーザーはShotputにコードを送信し、Shotputは他の作業を代わりに行う。ShotputのTechCrunch記事はこちら。
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GovPredict — 政府データのためのBloomberg
政府の無数にあるデータソースを統合し、人々がそれらを理解することを助けるものだ。活動団体の登録と契約終了、決済の動向、首都や地区拠点の連絡先などをトラックする。
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AfroStream — アフリカ人、アフリカ系アメリカ人向けコンテンツ
AfroStreamは、南アメリカ、ヨーロッパ、アフリカで最大のアフリカ系アメリカ人向けコンテンツのストリーミングサービスだ。150億ドルの市場規模の機会となる、10億人の未対応の人向けのサービスだ。彼らはSonyやNetflixなどと提携し、アメリカ人が当然のことと思っているプロダクトを届ける。来月には、4000万の視聴者が見込める6カ国でローンチする予定だ。「NetflixやAmazonが欧米の人たちのためにサービスを展開しています。私たちは新興国の人とコンテンツと人をつなげます」という。AfrostreamのTechCrunch記事はこちら。
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Vive — 髪型をセットするための美容院探し
現在Viveはニューヨークで髪型をセットするサロンを何回でも紹介するサービスだが、オンデマンドのサロン予約ができるようにする予定だ。ユーザーは良いサロンを探して、オンラインで予約をする。多くのサロンはまだペンと紙で予約を受け付けている。Viveはサロンと潜在的なカスタマーをつなげるサービスだ。 ViveのTechCrunch記事はこちら。
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Convox — 次世代のHerokuを目指す
Convoxは初期のHerokuで働いていた従業員で構成され、Herokuの「ディスラプト」を目論んでいる。彼らは、Herokuの収益の50%以上が最新のアプリを運営することからではなく、マーケットプレイスから来ているという。そしてHerokuの料金体系は理にかなっていないと主張する。何故なら、大半のカスタマーは料金を支払うことはないし、支払っているカスタマーはAmazonでかかるコストの5倍を負担しているという。よって、Herokuのビジネスモデルはスケールしないと主張する。アプリがより複雑になるほど、ワークアラウンドが多くなる。そしてHerokuのプラットフォームから離脱する傾向が見られるのだ。Convoxがリーチできるクラウドサービス市場は累計500億ドル規模だという。
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L. Condoms — 女性が求めるコンドーム
オンデマンドコンドーム配達サービスのL.はゴムの匂いや味がせず、皮膚に刺激を与えるような化学品を使用しないコンドームを製作している。彼らの利益率は94%だそうだ。およそ1000店舗での取扱があり、2016年のQ1までに8000店舗にまで広げる計画を立てている。 L.のTechCrunch記事はこちら。
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80,000 Hours — キャリアを順調に進めるためのガイド
80,000 Hoursは、人が自分の時間とキャリアをより良くするために何に注力すべきかを見つけだすのを助ける。キャリアのためにボランティアに行うべきか、給料のある仕事して、収入の一部を寄付すると良いか。80,000 Hoursはキャリアに関するガイドやクイズを作成し、ユーザー自身が何を望んでいるかを見つけるのを促す。80,000 HoursのTechCrunch記事はこちら。
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Triplebyte — 技術者の採用プロセスをスケールさせる
毎年コンピューターサイエンスを卒業する学生の数が30%も伸びている。不思議なことではない。ソフトウェアが世界に浸透するほど、地球上のどの企業も最終的にはプログラマーを必要とする。Triplebyteの共同ファウンダーは以前Y Combinatorでパートナーを務めたHarj Taggerだ。彼は、企業が有益に多くの候補者を素早く選別するソフトウェアと最適なチェックリストを開発した。Triplebyteは採用した人の初年度の給与の25%を得る。コンピューターサイエンスの人材採用の市場は年間200億ドル規模であり、同社によるとその数字は更に積み重なると予想している。TriplebyteのTechCrunch記事はこちら。
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Roomblocker — イベント時に便利なホテルのグループ予約
Roomblockerは大人数でのホテル予約を簡単にする。グループ予約はホテル業界の宿泊の25%を占める。それは、年間23億5000千万の宿泊予約だ。グループ予約はほとんどの場合、旅行代理店が抑えるもので、オンライン旅行代理店が担うのは個人の予約がほとんどだ。イベントプランナーやグループの幹事は予約をスプレッドシートで管理し、販売側であるホテルもグループ予約を扱うことに最適化されていない。これまでRoomblockerは20の都市に渡る1300の宿泊を確保し、平均毎週80%の成長があるとう。ホテルはRoomblockerに彼らを通して予約があった宿泊費の10%を支払う。RoomblockerのTechCrunch記事はこちら。
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Gemnote — 法人向けギフトサービス
Gemnoteは手書きのカードと選別したギフトをアメリカ国内の企業に送るサービスだ。ギフトとは本来考えぬかれた個人的な物で、受け取った人が取っておきたい、あるいは覚えておきたいと思えるものである必要がある。Gemnoteは贈る企業を元にカードをデザインし、1つずつギフトを選ぶ。Gemnoteは30社が利用し、年間のランレートは57万2000ドルだそうだ。GemnoteのTechCrunch記事はこちら。
ScopeAR — Facetimeに拡張現実が加わった
ScopeARは拡張現実を利用し、リモートの視聴者が見ている世界に何かを描いたり、注釈をつけたりすることを可能にする。例えば、外国車の修理作業をしているユーザーはScopeARを使用して専門の整備士とつながることができる。整備士はユーザーの見ている箇所を同じように見て、画面に書いたり、ハイライトを加えたり、説明を入れたりすることができる。ScopeARは大手企業のカスタマーにサービスを提供することに注力している。例えば、Toyota、Tesla、Lockheed Martinなどだ。彼らの専門家が実際にその場に行かずとも、どこでも仕事ができるようになる。ScopeARのTechCrunch記事はこちら。
Cloudstitch — スプレッドシートでウェブサイトを強化
Cloudstitchは7月に正式ローンチし、CMS(コンテンツマネジメントシステム)の「壊れて空いた巨大な隙間」を狙う。つまり、どこも使って(現在のウェブサイトの46%が頼っている)ユーザーを集めるのに利用されているにも関わらず、技術的なサポートがなければ自社で更新できないものを指している。(つまり、私たちのほとんどが該当する)Cloudstitchのソリューションは、HTML、CSSとGoogleのスプレッドシートだけで、シンプルなウェブサイトとモバイルアプリを製作するテクノロジーを開発した。HTMLはインターフェイスとなり、スプレッドシートがデータ部分を担う。これは「開発者がサイトを製作したり、更新したりするのに最適な方法」とCloudstitchはいう。また、技術者でないユーザーも簡単に利用できる。
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Maderight — サービスとしてのアパレル製作
Maderightは洋服を製作する工場やデザイナーと潜在的なカスタマーをつなげる。物流や製造工場を自分で用意する必要がなくなる。カスタマーは洋服のデザインをMaderightに送付すると、Maderightは簡単に言えば、それが製作された予定通りに配送されることを保証する。3ヶ月前にローンチしMaderightを40以上のアクティブなクライアントが利用している。年間の発注は600万ドルに届き、Maderightは発注金額の10%を得る。MaderightのTechCrunch記事はこちら。
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Breakout Room — ビジネス用のライブ配信
Breakout Roomは、GoToMeetingやWebExの代わりとなるツールを目指している。 Breakout Roomは、ワンクリックでウェビナーなどの動画配信ができるツールを構築した。ソフトウェアをダウンロードしたり、何かをインストールしたりする必要はなく、ウェビナー実施後も動画コンテンツとして視聴することが可能だ。Breakout Roomはウェビナーの市場規模は25億ドルだと言う。
Paribus — 受信箱からオンラインで購入した品物の割引分が返金される
Paribusはコンシューマーがオンラインで購入した価格と後でセールになった時の価格差を追っている。この価格差に対して多くの商店は、コンシューマーに返金することに対して前向きだが、多くのコンシューマーは気にしていない。そのため、毎年100億ドル分が宙に浮く形となっている。ユーザーはParibusに受信箱へのアクセスを許可することで、Paribusがレシートや価格をトラックし、ユーザーの代わりに価格差を主張し、返金を得ることができる。Paribusはその返金額の25%を得る。(その過程でParibusは魅力的な商品価格と購買行動の巨大なデータベースを作っている。)ParibusのTechCrunch記事はこちら。
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Instant eSports — eスポートの専門チャンネル
Instant eSportsはeスポートに関連する得点、ニュース、統計をまとめて見ることができるサイトだ。これまで、このような統計やチームのニュースをくまなくフォローするのは難しかった。Instant eSportsはEスポーツ専門チャンネルの立ち位置となる。ファウンダーはeスポーツのコメンテーターを務めていた人物だ。Instant esportsのTechCrunch記事はこちら。
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Bitmovin — 素早いクラウド動画の暗号化
Bitmovinはインターネット上のストリーミング技術とサーバーの暗号化システムを提供している。Bitmovinによるとこの業界は動画広告を失ったり、遅いことで年間100億ドルの損失があるという。彼らは、品質の高いMPEGのストリーミング技術を開発し、競合他社の100倍の速さで動画をエンコードできるという。また、3万ドルの収益が継続的に上がっているという。
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NewStory — 持続的なコミュニティーを作るためのクラウドファンディング
クラウドファンディングのプラットフォームは、テント都市(特に自然災害があった後にできる村)を持続するコミュニティーにするための手助けをする。寄付を募り、助けを必要としている家族とつなげるサービスだ。NewStoryは2ヶ月で87の家を立てた。NewStoryは2015年夏季クラスの非営利団体の一つだ。NewStoryのTechCrunch記事はこちら。
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Smyte — インターネット上の悪質行為を見つけるAPI
嫌がらせ、詐欺、クレジットカード詐欺、スパムは日に日に大きな問題になっている。現在、新しく開設されるSNSのアカウントの70%はスパマーが製作したものであり、ティーンネイジャーの50%はオンラインで何らかの嫌がらせを受けたことがあり、また毎年詐欺でおよそ35億ドルの被害が出ている。Smyteは、以前Google Walletで詐欺に対抗していたJulian Tempelsmanが立ち上げたサービスだ。Smyteのスパムと詐欺の対抗プログラムは、開発者が数行のコードをサイトやモバイルに埋め込むだけで、潜在的な悪質行為を止めることができるという。シグナルや他のユーザーとの関連から怪しい行動を探知することができるそうだ。 SmyteのTechCrunch記事はこちら。
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Sywork — デジタルアーティストの作業をライブ配信
クリエイターのためのTwitchと言える。つまり、イラストレーターやアニメーターが作業をライブ配信できるサービスだ。デジタルアーティストは1億人以上いて、Twitchでゲームの様子を配信するように、アートセッションもライブ配信することで副収入を得られるようになるだろう。アーティストはSyworkを通じてアート作品を販売することもできる。4週間前にローンチし、Syworkは既に3万人の視聴者がいるそうだ。SyworkのTechCrunch記事はこちら。
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Picktrace — 農家のための作物アナリティクス
Picktraceのファウンダーは農家の家庭で育った。作物を分析したり、何百人もの短期の労働者を管理したりする大変さを良く知っている。作物のアナリティクスに適したオンラインツールはまだなかった。情報に基いて意思決定をすることができなかったため、彼らはソフトウェアを構築してその問題の解決を目指している。Picktraceは時期、作物の世話、収穫データ、作物収量をトラックする。クライアントの農家はデータを元に作物収量を15%向上させることができたそうだ。過去3ヶ月間、毎月50%の成長を見せ、売上は10万ドルに達した。20万以上の農家がいるアメリカでは、市場規模は20億ドルであるという。
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ScentBird — 香りのサブスクリプションサービス
ScentBirdは、彼らのサイトで質問に回答すると「ユーザーに合ったオススメのフレグランス」を月々14.95ドルで送るサービスだ。ScentBirdには現在1万1000人のアクティブなユーザーが登録していて、ランレートは190万ドルだそうだ。ScentbirdのTechCrunch記事はこちら。
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HeroicLabs — ゲーム開発者向けAWS
HeroicLabsはゲームをマルチプレーヤー対応にするためのバックエンドを提供している。チャット、ソーシャル機能、マルチプレーヤーのネットワーク機能などで「自分で一から作ると大抵18ヶ月近くかかる」という。HeroicLabsには40の異なるスタジオの400名の開発者が登録している。そして来年までに600万の月間プレーヤーをホストすることを見込んでいる。HeroicLabsは開発者に対し、一回ゲームが利用される度に2セントを毎月課金する。
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Bluecrew — 短期の人材派遣の未来
Bluecrewはサービス業の短期の人材派遣エージェンシーで、労働者をW2従業員として扱う。Bluecrewがターゲットとする業界は巨大だ。Bluecrewによると、人材派遣エージェンシーは毎年、合計250億ドルの収益がある。しかし同時に、210億ドルを人材の面接、仕事のマッチング、そして仕事に向かわせるためにかかると言う。Bluecrewは学生、子どもを持つシングルの親、あるいは柔軟な仕事の期間でも企業と継続的な関係を築きたい人を採用することで、そのようなコストをゼロに抑えることができると考えている。BlueCrewのTechCrunch記事はこちら。
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Shred Video — ボタン一つで動画編集
Shred Videoはドローンで撮影した映像や動画をつなげたり、足したりすることで、ユーザーは最小の作業で動画を製作できるツールだ。Shred Videoは機械学習で、動画の最も重要な場面を検出し、音を自然に合わせて動画を編集することができるそうだ。またShred Videoは同時に動画を共有できるネットワークを構築している。Shred Networksは2週間でユーザーが2万人に達したと伝えている。Shred VideoのTechCrunch記事はこちら。
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Markhor — パキスタンの靴職人が作るメンズの革靴
Markhorはパキスタンの靴職人とカスタマーの間の仲介者を追い出して、直接つなげるサービスだ。(同社によると、靴の価格の80%が仲介者に渡るという。)Markhorはカスタマイズされた、手作りで品質の高い革靴を300ドルで提供し、5日以内に届けるという。MarkhorのTechCrunch記事はこちら。
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TicketFairy — イベントとチケット販売のマーケティングとアナリティクス
自身で400以上のイベントを運営したことがあるファウンダーが立ち上げたTicketFairyは、イベントプランナーがイベントに人を呼んだ友人に報酬を与えるサービスだ。また、イベント推進者向けにデモグラフィックデータ、販売データ、広告管理ツールも提供する。TicketFairyのTechCrunch記事はこちら。
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PlateJoy — 減量のための食品配達
アメリカには体重がやや多い人、あるいは肥満に入る人が2億2400万人いて、年間600億ドルがダイエット関連プロダクトにつぎ込まれている。PlateJoyはその一部を得ようとしている。PlateJoyは毎週ユーザーが健康的な食事が取れるように、彼らの好き嫌いに合わせてカスタマイズしたレシピの提供と食料品の発注を行う。およそ80%のダイエットは失敗するとPlateJoyはいうが、カスタマイズした健康的な食事を推進するサブスクリプションのメンバーシップを提供することで、ユーザーが少ない努力で目標を達成することを促す。PlateJoyのTechCrunch記事はこちら。
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Mimir — 自動で評価するコンピューターサイエンスのカリキュラム
Mimirは自動で学生の課題の評価を行うソフトウェアで、苦戦している学生を判別したり、課題の盗作を判別したり、教授や学部が利用できるアナリティクスデータを生成する。Mimirは大学のコンピューターサイエンスのプログラムやMOOCの限定的な効率を一段階向上させるためのソリューションを提供しようとしている。
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VOIQ — オンデマンドのコールセンター
企業がコールセンターを新設したい場合、2つの選択肢がある。高額で時間もかかるが、自社でコールセンターを設置するか、サードパーティーのコールセンターを採用するかだ。サードパーティーの場合も高額で、大量のお問い合わせがあることや長期の契約を結ぶことが求められる。VOIQは第三の選択肢を構築している。VOIQは4ヶ月前にローンチし、450人程が対応するコールセンターを設置した。彼らはアメリカ全土に渡り、自宅からやスマートフォンを使って仕事をしている。1ヶ月で2倍になる成長を見せ、スタンフォード大学やAirbnbと協力した。
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TenantTurner — 空き物件を早く埋める
TenantTurnerは「十数のサイト」に賃貸物件を掲載し、内覧の前に借り主の審査を行う。ローンチから4ヶ月で7000以上の物件を管理する物件オーナーにサービスを提供している。TenantTurnerのTechCrunch記事はこちら。
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PlateIQ — レストラン用の会計ソフト
マクドナルドは食品にかかるコストを科学的に分析することで巨大なビジネスへと成長した。多くのレストランはそれに比較すると、請求書の山に埋もれて、どこから手を付ければよいのか分かっていない。請求書も手作業で会計ソフトに入力しなければならないし、会計ソフト自体を持っていないレストランもある。PlateIQはレストランの請求書を撮影し、データに落とし込み、どのように卸売業者に発注すれば効率的かといった価値のある洞察を提供することでコスト削減を提案する。PlateIQのTechCrunch記事はこちら。
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Eden — コンピューター関連の悩みにオンデマンドで応える
EdenはコンシューマーやビジネスにオンデマンドのITサービスを提供する。個人や法人が何か問題があった時に、テクノロジーに関する依頼ができるサービスだ。より多くの家に様々なデバイスが導入されている現在、これは重要な課題であり、法人サービスもクラウドサービスに移行しているためオンプレミスの技術の専門家の需要は減っている。8週間前にサービスを開始したEdenのランレートは100万ドルであり、売上総利益は35%だそう。EdenのTechCrunch記事はこちら。
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AppCanary — ソフトウェアの監視
AppCanaryはサーバーを監視し、脆弱性のあるソフトウェアを走らせていると判断した場合に知らせるものだ。AppCanaryによると、多くのハッキングは洗練した攻撃戦略に基づいたものではないという。ハッカーは個別の脆弱性を探しているのではなく、企業がソフトウェアを更新していないために生じる既知の脆弱性を探しているのだという。AppCanaryはスタートアップの多くは、TwitterやHacker Newsを見て、新しく発見されたセキュリティーの脆弱性に対応するためだけに人を採用したり、自社で高いコストをかけて監視システムを構築しているという。AppCanaryは、それを代わりに行うサービスだ。ローンチからまだ1ヶ月経たないが、既に50社が採用したという。彼らは、継続的に収入を見込む1万ドルの契約を獲得し、2000の脆弱性を修復した。
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Bizzy.io — カスタマー分析
Bizzy.ioを自社のEコマースサイトに導入することで、カスタマー分析やマーケティングを自動で行うことができるようになる。利用価格は、サブスクライブしている人数によって変動する。1000人の場合は月々10ドルで、5万人だと240ドルだ。
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Instawork — 中小企業の採用活動のためのサービス
Instaworkは中小企業にとって最も頭が痛い問題の一つを解決しようとする。必要な経験を持つ従業員の採用と彼らが離職しないようにすることだ。多くの企業は採用情報を掲載したり、履歴書をチェックしたり、面接を設定する時間が十分にない。Instaworkはこの一連のプロセスをテクノロジーで遅滞なく行い、自社の従業員が採用情報を掲載して、応募条件を満たす候補者を素早く見つけることができる。デスクトップアプリから利用できるが、近々モバイルアプリもローンチする予定だ。収益に関しては、採用が成功した時に100ドルを得る料金体系だ。
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InnerSpace — スタートアップのファウンダーを強くする
InnerSpaceは非営利団体で、レジリエンスのあるチームをどのように構築し、運営するかというファウンダー向けのワークショップを無料で開催している。コミュニケーション方法、フィードバックの提供方法、他のポジティブな言動を含む幅広い内容のワークショップを提供している。InnerSpaceは、スタートアップの従業員が前向きな気持ちでいることを助け、企業も従業員を維持できるようにすることを目標としている。
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最後の2社については、公開ローンチ前のため「オフレコで」ということだった。
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