Eyefluenceは、仮想現実と拡張現実を体験するヘッドセット用の独自の目線トラッキングシステムを開発する企業で、本日シリーズBで1400万ドルを調達し、ステルスから登場した。
「Eyefluenceは、目線を介して意図をアクションに変えることができます。スマートフォンを指先で操作できるのと同じように、頭に付けるタイプのディスプレイは目線で操作ができるようにすべきだと考えています。それも早いスピードで。」とEyefluenceのCEOであるJim MarggraffはTechCrunchに話す。
目線で操作を可能とするツールはEyefluenceだけではないが、彼らのツールはリアルタイムで目線から意図を解釈する最初のものであると主張する。私が見たこれまでの目線操作のものは、意図を伝えるのに少しの間見つめることが必要だったが、Eyefluenceはそれを一瞥するだけに変えたいという。
「ユーザーの目線は効率的な帯域幅の入力チャネルです。仮想現実のゴーグルのような技術を使用している場合、最初に意図が起きます。意図があり、目線でその意図を実行できるなら、その意図を拾ってほしいと思うでしょう」とMarggraffは言う。
キーボードの次にマウスというインタラクションツールが登場し、ソフトウェアの使い方を変えた。その後、タッチで操作できるインターフェースが登場し、指先で画面をつまんだり、拡大したり、スワイプしたりできるようになったとMarggraffは説明する。これらのインタラクションモデルが私たちの端末を操作する方法を変えたように、次は目線で操作するインターフェースを変えたいと彼は言う。
Marggraffは目線はユニークなインタフェースであると主張する。マウスやタッチのインターフェースをそのままヘッドセットに転用するのではなく、全く新しいインタラクションモデルへのニーズがあり、彼らはそれを実現しようとしているという。
投資家はどうやら彼らの技術を気に入ったようだ。EyefluenceのシリーズBラウンドはMotorola Solutions Incが牽引し、累計1400万ドルの資金調達を達成した。 他にもJazz Ventures、NHN Ventures、Dolby Family Ventures、その他にも名前を公表していない戦略投資家とプライベート投資家がラウンドに参加している。
Eyefluenceは1年前、Intel Capitalが牽引したシリーズAのラウンドで760万ドルを調達し、それを合わせるとこれまで合計で2160万ドルを調達した計算だ。
Eyefluenceはできるだけ多くのヘッドセットのメーカーと提携し、ヘッドセットのハードウェアの標準的なインターフェースになることが最終的な目標だという。MotorolaはEyefluenceの技術を彼らのFutureプロジェクトのConnected First Responderに搭載したいそうだ。警官や公共の安全を守る職員がこのようなヘッドセットを使用して、両手が空いた状態でも目線だけで情報収集ができるようにしたい考えだ。
競合他社については、Marggraffは他に同様のことを展開しているところはないと話した。Tobiiもしばらく前から目線のトラッキング技術に取り組んでいるが、マウスの代わりに目線を用いるものに近い。これはMarggraffは避けたいと明言していたことだ。
Eyefluenceは今回のミーティングでデモを発表する準備は整っていなかったが、来年の早い段階までには用意する考えだ。Eyefluenceは、2013年目線トラッキング技術を開発していたが商業化できなかった会社から知的財産を買収し、MarggraffとDavid Stiehrが創設した会社だ。
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